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読み物に関するy-yoshihideのブックマーク (173)

  • みそ文 妖怪うらおもて

    我が家には最近、「妖怪うらおもて」が生息しているらしく、夫も私もちょくちょく、自宅でTシャツをうらおもてに着ていることがある。夫にいたっては、うらおもてだけでなく、「妖怪うしろまえ」にもとりつかれているらしく、裏表のTシャツをさらに後ろ前に着ていたりする。その結果ふたりとも、妖怪に対する警戒心が強くなりすぎて、ちゃんと着ているときにも、裏表のような後ろ前のような着心地に落ち着かなく惑わされる。 自分で気づいて着直したり、互いに気づいて注意したりしつつ、「この調子で、いいかんじで、じいさんばあさんになっていったら、自分もお互いも、うしろまえにも裏表にも、気付かなくなるのかもねえ」「妖怪の天下だなあ」とのんびりと語り合う盛夏。

    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/07/23
    そういえば井村君江先生が妖精が悪戯好きなのは物をなくしたりと言った時に妖精のせいにすれば無駄に波風を立てずに済むからだとか言ってたっけ。
  • みそ文 たいへん合戦開催地

    誰かが「自分はこんなにたいへんだ」という意味の話をするときには、ただ話を聞いて共感してできればついでに少しねぎらってくれたら気持ちの発露が完了するからそれに協力してほしいのだ、という場合がおそらく多い。けれども、人の表層的には発露だけのつもりでいても、実は、潜在的な心身の力としては適切な知恵や工夫や行動で問題を解決してゆく方向での対応を求めていることもある。 そこを絶妙に見極めて(感知して)、自分の立場をわきまえた範囲内において、都度都度対応することが、自分の仕事であり役割であることを、わたしは知っている。だから、できるときにはそうして、できないときにはできるようになるつもりでこつこつと練習と精進を重ね、その精進と練習に必要な体力気力を毎日気長に根気よく整える。 誰かが「自分はこんなにたいへんなのだ」という意味の話をしたときに、もっとも適切でない対応は、「そんなこというなら自分だってこん

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    y-yoshihide 2010/07/23
    「「自分はこんなにたいへんなのだ」という意味の話をしたときに、もっとも適切でない対応は、「そんなこというなら自分だってこんなことがもっとこんなにたいへんだ」というような、「たいへん合戦」を始めること」
  • みそ文 厳しいキティの家庭教育

    虫よけ薬や虫さされ治療用塗り薬たちが年内で最も活躍するこの季節。日ご来店の女性のお客様は、「虫さされのかゆみ治療用で」「ステロイドの入っていないもので」「部活の遠征に携帯しやすい小型の液体」という条件でご相談くださった。お客様の条件を満たす商品を一通りご紹介してみる。 「あ、そういえば、キンカンもステロイドの入っていない液体です。携帯するにはちょっと重いかもですが」 「キンカンは常備薬としていつもうちにあるんで、今回はそれ以外のものをためしてみたいなあ、と思ってるんです」 「それでしたら、ウナですかねえ。携帯しやすさ重視ということであれば、やや割高感はありますが、こちらのプチウナやポケムヒは小さくて軽くて持ち歩きがラクです」 「あ。これ、いいですねえ」 「プチウナは、中の成分は同じで、容器がブルーのとピンクのとあるんですよ」 「うーん。ブルー、か、なあ」 「ポケムヒでしたら、無難なデザイ

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    y-yoshihide 2010/07/21
    教育って何かと思ったら……「体育会系部活の男子たるもの、この手のボケツッコミくらいはお約束としてちゃんとできる子に育ってほしいので、これで練習してもらいます」
  • みそ文 修羅場の解決

    職場のバックヤードで、段ボール箱の整理作業をしていた。こいつ、しょっちゅうバックヤードにおるなあ、と思われるかもしれないが、バックヤードが乱れていると、私の労働志気がたやすく損なわれるため、売り場での接客や作業が混み合っていないときには、段ボール箱やゴミ周辺の整理整頓をできるだけ行うようにしている。すると、同僚の誰かがおそらく疲労のあまり意識がもうろうとしてうっかり丸ごと捨ててしまったのであろう商品と、たまに、ばったり、遭遇する。その商品たちは、たいてい、不要紙箱類をまとめて捨ててある段ボール箱の中から発掘される。すかさず救出した真新しい商品たちを売り場に持って出て、担当者に「あの、これって、要らなくて捨てました? それとも当は売るものなのに間違えて捨てたんでしょうか?」と尋ねると、「うわーっ。これ探してたんです。どこにあったんですかー? えー? 他の紙箱と一緒に捨ててたんですか、わたし

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    y-yoshihide 2010/07/15
    別れちゃったかあ……
  • みそ文 青春の修羅場

    職場の売り場メンテナンスをして、結果売り場で不要になった販促物をバックヤードで分別廃棄する作業をしていたら、高校生アルバイトの男子が、別の売り場で補充した後の段ボール箱を捨てに来た。いくつもの段ボール箱を分解して、板状に薄くして、別の大きな段ボール箱に並べて片づける作業をする間に、ふと、アルバイトくんが「あのう。ちょっと聞いてもらってもいいですか」と言いだした。 「はい。なんでしょう」 「仕事のことじゃないんですけど。あの、僕、この前、喧嘩して」 「えっ。また怪我したんですか?」 「いえ。今回は、男子との喧嘩じゃなくて、彼女との口喧嘩なんで、怪我はないです」 「ああ。そうですか。それならよかったー(このアルバイトくんは一年近く前に、喧嘩で腕を骨折して、片腕片手が、しばらくの間、使えなくなり、販売業アルバイトとしては、致命的な時期が一時期あった。お客様がお買い上げくださった商品を両手で持つこ

    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/07/15
    「青春の修羅場」って言葉がなんだか甘酸っぱい。
  • みそ文 闘う男児とそして女児

    「見えない敵と闘う男児」たちに謎を感じていたところ、かつての男児たち(その男児たちは少年たちに変身済み)の母をしている人から、「懐かしい!」という拍手コメントをいただいた。彼女の解説によると、その年の新番組の放映後、新しい戦隊もののポーズ(「変身ポーズ」「参上ポーズ」「解決ポーズ」など、種類がいろいろあるらしい)を一通りおぼえて、そらんじて真似ができるようになるのが、ちょうど今頃の暑くなる時期なのだそうだ。なるほど、そうなのか、謎解決。 別のかつての男児たち(すでにほぼ青年に変身済みのようす)の母をしている方からは、「うちの息子たちには、そのような傾向が見られなかった。引き続きの経過観察と報告を求む」という趣旨のメッセージをいただいた。ということは、あの現象(見えない敵と闘う現象)は、すべての男児に生じるわけではなく、そのツボにはまった男児たち特有のものなのかもしれない。 と思っていたら、

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    y-yoshihide 2010/07/09
    「見えない敵と闘う男児」解決編。
  • みそ文 見えない敵と戦う男児

    日のおすすめメニュー。「おいしそうなトド肉」 上記のトド肉缶詰のイラストのトドの親子は、いまだに我が家の品庫で、微笑み続けている。 ところで、話は変わるのだけれど、暑くなると、職場のお菓子売り場の前で、「見えない敵と戦う」男児が、なぜか急激に増える。寒い時期や涼しい季節の彼らは、しゃがんでお菓子を選ぶことに専念していたような気がするのに、今の季節の彼らは、お菓子を選ぶことを忘れて、飽きることなく、売り場でポーズを決め続ける。同行の保護者達から「早く選べ」と急かされたその一瞬だけ、おもむろにお菓子を手に取り、買い物かごに入れるけれど、その後、お菓子売り場からレジまで歩いて移動する間も、延々ポーズを決め続ける。世の中の気温の高さは、彼ら男児の脳に、何か独特の影響を与えるのだろうか。それとも、あれは、実は彼らなりに、「暑さ」と闘う姿なのだろうか。もしかすると、私が気づいていないだけで、この時

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    y-yoshihide 2010/07/09
    オカルティックな話かと思ったらなんだか微笑ましい。
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  • みそ文 りららちゃんの指先

    職場の同僚の一人は、五十歳前後の女性で、数年前に女児のお孫さんが生まれた。その後数週間にわたって、その同僚は、生まれたばかりのお孫さんの写真を数枚制服のポケットにしのばせ、仕事が忙しくないときには、同僚たちや取引先の人たちに、「見てもらってもいいですか」と、おずおずと取り出しては見せ、トイレから出てきて手を洗い、紙タオルで手を拭いたあとにも、ポケットから写真を出して眺めては、にこにことにやにやとしていた。そんな同僚の姿は、なんだかとてもかわいらしくて、彼女の姿を見るたびに、私もにこにこにやにやしていた。当時新生児だったお孫さんの名は、りららちゃん、という。りららちゃんは、その後数年の間に、すくすくと成長し、今では、立派な保育園児になっている。 先日、夕方に、休憩室で、別の同僚といっしょに休憩をとっていたら、りららちゃんの祖母である同僚が仕事を終えて帰りぎわに、売り場で売り物にならなくなった

    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/06/09
    うふふ……情景が目に浮かぶわあ。
  • みそ文 幻の前夜祭

    五月二十三日は結婚記念日(のはず)。だんだんと数を数えることのたしかさもあやふやになり、指折り確認してようやく、たぶんきっと結婚して十六年が経っていて、今回の記念日は結婚十六周年で、これから結婚十七年目を迎えるんだよね、そうだよね、ということにする。 土曜日の夜、「前夜祭」と私が勝手に銘打ち、祝祭ディナーとして焼き鳥屋さんへ赴く。焼き鳥屋さんでは、せせり、ぽんじり、皮、ハラミ(横隔膜)、豚バラ、馬刺し、生キャベツを注文。おいしいね、おいしいね、とべているとき、夫が、「あれ? ちょっとメニュー見せて」と言うので、私の右側に置いてあるメニューを取って夫に渡す。夫は、メニューの中のドリンクページをしげしげと眺めた後、「やっぱり間違ってる」と言う。 「間違ってる、って、なにが?」 「このお酒の名前読んでみて」 「えーと、幻の宰相(まぼろしのさいしょう)、小松帯刀(こまつたてわき)。宰相は、さいし

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    y-yoshihide 2010/05/27
    「結婚記念日当日は、元旦にする挨拶のように、お互いに向き合って、「おめでとうございます」と頭を下げる。そうして、「また一年間、よろしくお願いしますね」と続けて、双方の婚姻継続の意思を確かめる」
  • みそ文 修学旅行のストラップ

    職場の休憩室で休憩をとっていたら、そのときたまたま同じ時間帯に休憩室にいたアルバイトの男子高校生が、「どうやらさん。これ見てください。かわいくないですか?」と、携帯電話を私の目の前に置いた。どこがかわいいのかな、と思って、「んん?」と首を傾げる私に、アルバイトくんは、「これですよ。ストラップ。かわいいでしょう」と言う。「えーと、このピンク色の、針金のですよね。これは何の形なんだろう」と言いながら考えていたら、「ピンクパンサーですよー。かわいいでしょー」とアルバイトくんは教えてくれる。 「あ、ほんとだ。ピンクパンサーの形だ。アルバイトくんって、ピンクパンサーファンだったんですか?」 「いや、別に、ファンってことはないんですけど。妹が小学校の修学旅行のお土産に買ってきてくれたんですよ」 「ピンクパンサーのストラップを売ってる修学旅行先って、どこなんですか?」 「ユニバーサル(ユニバーサルスタジ

    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/21
    妹萌え、息子萌え。
  • 花壇に立つ写真の台 - みそ記

    五月二日の夕方以降旅記録。連泊の宿でお昼寝してたら、先に起きたらしい夫が「六時になったらご飯をべに行こう」と、五時半頃に声をかけてくれる。私は少しずつ目を覚まして、出かける準備をしながら、何がべたいかな、と考えてみる。すると、体がすぐに、「お弁当屋さんのお弁当か、駅弁か、お惣菜の野菜もの」と応えてくる。とりあえず、車で出かけて、道すがらのお弁当屋さんを探してみるけれど、それらしいものがない。駅前のショッピングセンターの立体駐車場(無料の時間帯だった)に車を停めて、そのへんを歩いてみる。駅弁を目指して駅に行ってみたけれど、駅員さんに尋ねたら、「ここの駅では駅弁は売ってない」という情報を得る。 駅から歩いて、立体駐車場まで戻る途中で、夫が、「せっかくだからこっちを通って行こうよ」と言う。何がせっかくなのかなあ、と思いながらも、そのまま駐車場に向かって歩いていたら、夫が、「ほらここ」と立ち止

    花壇に立つ写真の台 - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/19
    なんて贅沢な旅行なんだろうと思い始めてきた。
  • 元果樹園内農道 - みそ記

    五月二日のお昼ご飯に蒟蒻と蕎麦をべた後、宿に帰る前に、夫と一緒に立ち寄ったところがあった。私が午前中に歩いて登った展望台と、私一人の時には行かなかった葉山神社。 私が歩いたクアオルト葉山コースを車で、ごるごると、登って行く。夫が「みそきち、ほんとうにここを歩いたのか」と何度も聞く。歩いたときよりも、車に乗っているほうが、山道の勾配をより急なものに感じる。 展望台からの眺めを夫に自慢して、夫が「これは見応えあるなあ」と感心して、でも私の周りには、またすぐに虫たちが寄ってきて、夫を展望台に置いたまま、先に車の中に戻って避難。ゆっくりと景色を堪能してから車に戻ってきた夫が、「ほら、な、みそきちは、やっぱり虫と仲間」と言う。 展望台から少しだけ移動したところにある葉山神社でも、私だけがまた虫に囲まれる。夫は「みそきちと一緒にいたら、虫除けって要らんよなあ」と快適そうだ。 葉山神社からは、私が歩か

    元果樹園内農道 - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/19
    「ぜったい、これはクアオルトコースじゃない。健康にいいとは思えない。こんなところ歩いたら、年寄り死ぬって」 笑ったw
  • 四連の玉蒟蒻 - みそ記

    五月二日お昼旅記録。車に乗ってお昼ごはんをべに出かける。ナビに設定する行き先は、蒟蒻専門店。蒟蒻のコース料理などが有名だ、と、古い(2000年版)ガイドブックに書かれている。宿のある温泉地のあたりからすぐ近くかと思っていたのに、案内先まで意外と距離がある。道中では、菜の花と桜をまたもや満喫。せっかく桜が咲いていても、この時期は農繁期だから、どこの農家の人たちも忙しそうで、のんびり花見をしている人をまだ一人も見かけていない。 ナビはまだまだ先を目指している状態なのに、夫が「あ、ここだ。蒟蒻屋さん」と言って助手席から外の建物を指差す。向かいの駐車場は、普通車と観光バスでいっぱいで、停めるところがなさそうなかんじだし、それなら、ナビがどこに連れて行ってくれるのか、見届けてみよう、ということにして、ナビの案内についてゆく。 ナビが「案内を終了します。運転お疲れ様でした」と言うところまで行ってみる

    四連の玉蒟蒻 - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/19
    蒟蒻美味しそう……一つの宿に連泊するのは昔の文豪みたいで一度はやってみたいなあ。一つの町に一週間くらい泊まりたい。
  • 気候性地形療法(クアオルト) - みそ記

    五月二日午前の旅記録。館内引越しを終えると、夫は車で出かけた。目的地は、上山(かみのやま)城と、映画「おくりびと」のロケ地と、共同浴場。私は、気候性地形療法の葉山コースを目指して、歩きやすい服装で、首に汗拭きタオルをかけて、もちろん帽子はかぶって、小さめの肩掛けバッグに、ティッシュと、お茶のペットボトルと、他にはえーと、と考えても、特に必要なものを思いつかず、あ、そうそう、携帯電話を持っておくんだった、と思い出して、それだけ持って出かける。財布は貴重品袋に入れて、宿の帳場で預かってもらう。宿のおかみさんに「いってきます」と挨拶して、歩きやすいで出発。 宿からの坂道を下りたところで、葉山コースの地図看板を確認する。ぐるりと一周できるようになっているけれど、私は、右側半分を往復してくることにしよう、と決める。大きめの旅館が連なる通りを抜けるときに、黒い服を着た親戚風の集団の人たちが、何組か旅

    気候性地形療法(クアオルト) - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/19
    自分が知らないだけで世の中には随分と色々なものがあるのだなあと。
  • みそ文 写真の腕前

    夫が撮影した写真は、出来がよいことが多い気がする。旅先でふと振り向く私の姿や、大きな木の下で両手を広げてご機嫌な私の姿などの写真を見た友人知人が、「うわあ。どうやらくん写真撮るの上手だねえ。みそさんがすっごくいいかんじで写ってる」と言うことがある。そのたびに私は一応、「それはモデル(私)がよいということではないのか」と、確認してみるのだけれども、皆「わっはっはー」と笑った後に一様に、「いやいや、これは、どうやらくんの腕前がいい」と、念を押すように言う。夫は絵や図形を描いたり、工作で何かを作ったりするのが上手だから、写真を撮るのも上手なのかもしれない。でもそれは、写真をちゃんと撮れてこそのことではあるのだけれども。 夫は写真を撮ろうとして撮れないことや、撮ったつもりの写真が撮れていないことがある。どちらかというと、やや頻繁にあるかもしれない。これまで私が書き留めただけでも、首里城のとき、アル

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    y-yoshihide 2010/05/19
    「夫は今も、カメラマンになることを目指したり希望したりしていない。ということは、もうそれだけで、彼の人生の半分以上は大成功といえるような気がしてくる」 突っ込んでますよ!
  • 館内引越し - みそ記

    五月二日、朝、旅記録。連泊の朝、いつものように、夫は私よりも早く起きて、買い置きのパンをべてお茶を飲んで、たぶん野菜ジュースかヨーグルトドリンクも飲んで、旅館内の喫煙所(ソファがあってテーブルに観光情報冊子が置いてあるところ)で煙草を吸う。そのときに宿のおかみさんから、引越し先は今使っている部屋の隣の部屋にお願いします、と説明を受けたらしい。 部屋に戻ってきた夫が、布団の中の私にそのことを説明してくれて、彼としては、「荷物は全部自分が隣に運んで、お布団も新しく敷いてもらって、みそきちは、今寝てる布団の中から寝ぼけたままで這い出して、隣の部屋のお布団に入りなおせばいいだけにしよう」と提案してくれる。けれど、寝ぼけた私は、被害妄想が炸裂して、彼のその説明を、どういうわけか、「自分はこれから一人でお城に行って共同浴場でお風呂に入ってくるから、みそきち一人で引越ししてね。引越し先は隣の部屋だから

    館内引越し - みそ記
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    y-yoshihide 2010/05/09
    「おばちゃんと少し話しをしてみると、その流暢な山形言葉のリズムとメロディの美しさに魅せられる」
  • 夜に誘う - みそ記

    五月一日夜の旅記録。山形県山上(かみのやま)市葉山温泉の宿にての二連泊が決まったことに安心して、旅のを読みふける。安心して夜更かしができるのも、連泊の魅力だと思う。気に入ったページを何度も何度も読み返す。 部屋の蛍光灯を消して、お布団にもぐりこんで、眠りの世界に旅立とうとして、なんとなくな寝つけなさをおぼえる。けれど、翌日に特段の任務のない旅人は、気楽だ。せっかく寝つけないのなら、夜の空気と景色を味わいましょうよ、と、自分を誘って、起きだして、部屋の窓を大きく開ける。 夜景というほど明るくはない、家や通りや信号の灯り。遠く蔵王の麓から山に沿って並ぶ灯りは、山に登る道路のものだろうか、スキーリフトかケーブルカーの柱のものだろうか。 新鮮な空気を全身に浴びて、深く息を吐き、そして吸う。 いま、生きて、この星のこの場所で、安心なこころもちで、こうして夜を浴びていることが、ゆうるりとして、うれし

    夜に誘う - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/09
    「いま、生きて、この星のこの場所で、安心なこころもちで、こうして夜を浴びていることが、ゆうるりとして、うれしくて、ありがたくて、少しせつない」
  • トルコと山寺 - みそ記

    五月一日の旅記録。ホテル客室の窓から寒河江(さがえ)市内を見渡す。夜が明けた市内では、満開中の桜が、あちらでもこちらでも、おおいに張り切っているのが見える。「このへんの桜はいつもこの時期なのかな、今年が特別遅いのかな」「今年が特別寒くて遅かったんじゃないかな」「それか、私たちに、年に一度の晴れ姿を見せたくて、私たちが来るのを待ちに待って、大歓迎で咲きまくってくれてるんだよ、きっと」などと話す。私の朝ごはんは、紅茶豆乳とグリコ毎日果実と森永チョイスビスケット。朝をこれくらい軽くしておいてこそ、お昼がおいしくべられるという用意周到な旅の基作戦。 ホテルをチェックアウト後、念願の(私の)寒河江チェリーランドへ。ホテルから車で数分の距離なのですぐに到着。まずは目当てのトルコ館でチャイをいただく。一杯三百円。トルコ風に角砂糖をしっかり入れて。それから、かつてトルコのバザールで買い求めたスカーフと

    トルコと山寺 - みそ記
    y-yoshihide
    y-yoshihide 2010/05/09
    読んでるこちらまでなんだか幸せになる。
  • 木蓮並木 - みそ記

    四月三十日。月岡温泉の宿でゆっくりと目を覚ます。温泉のお湯でさっぱりと顔を洗って目を覚ます。昨夜のうちに夫に、「朝になったら、どうやらくんは私よりもきっと早く起きるから、新しいお湯をポットにもらってきてください」と頼んでいたけれど、夫が取りに行くまでもなく、夫が起きてお風呂に入りに行くときには、すでに、部屋の前に、新しいお湯のポットと茶器が置いてあったとのこと。お茶のためのお湯が命の私の中の「宿の評価ポイント」が急上昇。 朝前に、紅茶の豆乳割を500ccほど一気に飲んでから、二杯目を入れる。朝ごはんにイチゴと饅頭をべる。ゆっくりと荷物を片付けて、出発準備。夫がフロントの喫煙所でタバコを吸いながら宿のおじさんに、「ここのお湯はいいですねえ」と話したところ、「うちは、小さい宿だから、源泉かけ流しにできるけど、大きな大浴場のホテルだと、なかなか源泉かけ流しをするのは難しい」と話してくださった

    木蓮並木 - みそ記