かんぽ生命保険は7日、同社の簡易生命保険契約者に対する保険金不払い件数が最大で80万件に達する可能性があることを明らかにした。7日の参院総務委員会で山下芳生議員(共産)の質問にかんぽ生命の山下泉社長が答えた。 この日の質疑で、会計検査院が同社に06、07両年度で計203件、1億4492万円の不払いを指摘したことが判明した。保険金の支払い事由が発生しているのに、契約者からの請求がなかったことなどが理由とみられる。 こうした指摘もふまえ、かんぽ生命は現在、03年度〜07年度上半期の不払い状況を調査。最大で80万件の未払いを認めたものの、金額は不明だ。民間の生命保険会社の不払い問題では01〜05年度で約135万件、総額973億円が見つかり、金融庁は10社に業務改善命令を出した。かんぽ生命は「旧郵政公社時代の契約分にさかのぼって調べている。事務的なミスで、意図的な不払いはない」としている。