栃木県立博物館は7日、宇都宮市の鬼怒川で、約1000万年前のクジラ類とみられる全身のそろった化石を発見した、と発表した。 昨年2月にも約200メートル離れた川岸で同様の化石が見つかっている。複数のクジラの化石が相次いで同じ場所で見つかるのは全国的に珍しい。 今回は、鬼怒川にかかる板戸大橋より約3キロ上流で見つかった。川の一部が岩のように盛り上がっていたため、地元の住民が県立博物館に連絡し、博物館の研究員が今年になって調査を始めた。 同館は、長さ約7~8メートル、幅2・5~3メートルのナガスクジラの仲間と推定している。県内の大半が海だった中新世後期の時代に、他の海で死んだクジラが流されてきて沈んだとみている。県内の海は生息しにくい環境だったためいなかった、とされている。 昨年2月に見つかった化石も、ナガスクジラの仲間とみられる全身で、先月末には約2キロ上流で、ヒゲクジラの仲間の顎の骨が左右つ