(2012年7月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 販売やマーケティングではなく技術とプロダクト(サービス・製品)の開発に没頭してきた人物を新しい最高経営責任者(CEO)に迎え入れたヤフーの決断に、シリコンバレーでは多くの人々が歓迎の微笑みを浮かべたが、広告業界の中心地マディソンアベニューでは同じくらい多くの人が眉をひそめた。 シリコンバレーでは非の打ち所のない実績、メディア事業は経験不足 新CEOのマリッサ・メイヤー氏は今週まで、最初の就職先であるグーグルに13年間勤務していた。今年5月からヤフーの暫定CEOを務めてきたグローバルメディア部門代表のロス・レビンソン氏という有力な対抗馬がいたにもかかわらず抜擢された格好だ。 メイヤー氏はグーグルの20番目の社員、そして同社初の女性エンジニアとして、シリコンバレーでは非の打ち所のない実績を誇る。だが、知り合いを介して商談が進められること