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ブックマーク / webheibon.jp (5)

  • 第13回 きれいになりたくない女の子 Miss Just The Way I am - 女の子よ銃を取れ Girls Just Want to Have Guns

    「よかれと思って」発される言葉があります。「スカート似合うんだから、もっとはけばいいのに」「女の子っぽい服のほうがかわいいよ」「ちゃんとすれば綺麗なのに、どうしてお化粧しないの?」 他人の容姿のことに、無神経に立ち入ってもそれが善意なのだと勘違いできるほどに、「綺麗になること」「かわいくなること」は、誰もが望んでいることなのだと思われています。 このことに対し、「私は、別にそんなこと望んでません」とでも言おうものなら、「素直じゃない」「照れてるだけなんでしょ、すぐ慣れるから」「もっと正直になったほうがいいんじゃない?」 などと、「綺麗になることを望んでいないわけがない」という前提で話が進められ、誤解を解こうとすればするほど「だから、そういう性格が素直じゃないって言ってるの!」と、「綺麗さを求めないのは、内面に問題があるからだ」と言わんばかりの攻撃を受けることになったりします。 では、人は「

  • 女の子よ銃を取れ 第8回 かわいくない女の子

    謎が解けるように、ある瞬間に自分を苦しめていたものの正体が見えてくることがあります。 先月、私はふと思い立って、旅行に行きました。行き先は、アラブ首長国連邦のドバイです。はじめて行く土地でした。 旅行中はなんともいえない解放感があり、とても楽しかったです。しかし、帰国して新宿駅まで戻って来た途端、私は打ちのめされたような気持ちになりました。 私が目にしたのは、よく行くファッションビルのショーウインドウでした。普段見ているものですし、そこに驚くような変化があったわけではありません。 いつもと変わらないショーウインドウ。変わったのは、私の「それを見る目」のほうでした。 そのショーウインドウにディスプレイしてあった服は、春らしいアプリコットピンクとアイボリーのバイカラーワンピース、レースのブラウスに、ミントグリーンのショートパンツ......。ガーリーで、とてもかわいらしかったのです。それを見た

  • 第4回クローゼットの迷子の女の子 Miss Lost Child - 女の子よ銃を取れ Girls Just Want to Have Guns

    新しい自分になりたい、自分を変えたい。そう思ったときにまず最初に開く扉は、デパートの扉でもバーニーズ・ニューヨークの扉でもなく、クローゼットの扉です。 この、開くのに勇気の要る扉を、私が覚悟を決めて開けてみたとき、そこにあったものは、私の「夢と理想の残骸」「こう見られたい自分の仮面」、そして「習慣の遺物」でした。 具体的にどんなものがあったかというと、「夢と理想の残骸」は、服自体は素晴らしいものだけれど、日常生活の中でどこにも着て行く場所がないまま時間が経ってしまったもの。「ちょっとしたパーティーなんかにも着ていけますよ」という店員さんの言葉を真に受けて買ったものの、ちょっとしたパーティーなど自分の生活にありはしないし、かといって正式なパーティーにはカジュアルすぎる服などがこの中に入ります。「こう見られたい自分の仮面」は、仕事のできる自分や、女っぽい自分、セクシーな自分、スタイルのある自分

  • 女の子よ銃を取れ Girls Just Want to Have Guns

    女性向けエッセイコーナーの、美しくなるためのを手に取ると、必ずと言っていいほど書いてある言葉があります。 「自分に自信を持ちなさい」 「自分を好きになりなさい」 私にとって、それらの言葉は不可解な呪文のようでした。自分に自信が持てないから美しくなりたいと思っているのに、「まず最初に自信を持て」と言われても、ニワトリがいないのに「まず最初に卵を手に入れろ」と言われているみたいでした。 いまの自分が嫌いで、いまの自分は美しくなくて、もう少しだけでいいから素敵になれれば、外見も中身も「変われる」かもしれないと思う。「自分を好き」になれるかもしれないと思う。なのにアドバイスはまず「自信を持て」。 いったいどうすれば、嫌いな自分の中から「自信」なんていうものがわいてくるのでしょう? 私は高校生の頃、スーパーモデルに憧れていました。当時はスーパーモデルブームで、シンディ・クロフォード、クラウディア・

  • 女の子よ銃を取れ Girls Just Want to Have Guns

    女にとって、外見とはいったいなんなのでしょうか。 昔、『ビューティー・コロシアム』というテレビ番組がありました。ときどき特番で放送されることがあるので、ご存じの方もいらっしゃるのではないかと思います。 『ビューティー・コロシアム』は、いわゆる変身番組です。世間一般的に「ひどい容貌」の女性が、「キレイになりたい」という望みを叶えるために自ら応募してきて、整形、エステ、ヘアメイク、ファッション、すべてにおいて改造・変身が行われます。 応募者には、妖怪じみたひどいキャッチコピーがつけられますし、変身前はノーメイクの姿を醜く見せるライティングで撮影されます。こうした応募者を見世物のように扱う悪趣味な演出も気になりますが、私はこの番組で、それ以上に気になる点がふたつあります。 ひとつは、変身前の応募者に、司会者の和田アキ子さんが心のあり方を説くことです。 「あなた、テレビに出るのにそのサンダルにジャ

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