1年以上も前から警鐘が鳴らされていた問題が、ついに、専門家の「非常事態」のお墨付きを得るにいたったようだ。 福島第一発電所で、放射性物質を含んだ汚染水が海洋に流出している問題について、原子力規制庁の金城慎司東京電力福島第一原子力発電所事故対応室長は6日、ロイターのインタビューでその緊急性に憂慮を示し、「東電には、この危機に対する切迫感が欠如している」と厳しく糾弾した。 【地下水汚染の原因は?】 2年前の震災以降、東電は放射線「汚染水」の処置に苦慮してきた。原子炉の冷却に使われる、放射濃度の極めて高い原子炉建屋の水については、汲み出して敷地内のタンクに詰めることで「封入」してきたはずだった。 ところが、数ヶ月前には、原子炉付近で採取した地下水から高濃度の放射性物質が検出され、さらに、ここにきて、この水が海に漏れ出ている公算が高いと明らかにされたのだ。 従来、発電所の背後の山々から染み出し、発