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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 三浦弘行九段の「疑惑」について

    2016年10月21日16:29 カテゴリ 三浦弘行九段の「疑惑」について 今回の三浦弘行九段のソフト利用疑惑については、二つの論点がある。 1. 三浦九段はシロかクロか。 2. それに対する日将棋連盟の措置は妥当か。 今回の場合、両者が密接に関係していて厳密には分けられない一方、2については、現時点で決定的な証拠がない以上は、三浦九段がシロであるかクロであるかに関わらず妥当と言える措置をしなければならない。 そういう意味で、今回連盟が三浦九段の不正疑惑に対して、証拠なきまま竜王戦出場停止処分にしたことに対して批判が集まっている。 それはある意味では当然だろう。シロクロを断定できない現状では、 1. 三浦九段の竜王戦出場を認めた上で、今回現に行われている金属探査機によるチェックなどを行って、不正が行われない環境で対局を実施する。 2. 竜王戦自体を延期処分にして、連盟が不正についての正式

    ものぐさ将棋観戦ブログ : 三浦弘行九段の「疑惑」について
  • ものぐさ将棋観戦ブログ : プロ棋士のアルファ碁の序盤についての評価

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 村山慈明NHK杯

    2016年03月24日10:59 カテゴリNHK杯 村山慈明NHK杯 棋王戦と重なって順序が逆になったが、NHK杯について。 今期は羽生渡辺などタイトルホルダーや上位者が次々と敗れて、決勝はちょっと意外な新鮮な組み合わせになった。 将棋は村山慈明先手、千田翔太後手で角換わりに。千田が金を6二にするちょっとした趣向を示したが、それでも全然指し手が止まらずに進んでゆく。もうさすがにここまでは研究していないんじゃないかというところまで。 二人とも研究十分な若手だけれども、ここまで来ると現代将棋の究極の研究勝負を通り越して気合勝負のようにも感じてしまった。基的に二人共かなり勝気で向こうっ気が強いタイプだと思う。 村山が攻め、千田が受ける展開になったが、千田の受け方がしぶとくてなかなか決まらない。佐藤康光の解説を聞いていても、局面をきちんと把握するのが難しい将棋になった。 村山らしいと思ったのは、

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 渡辺明と佐藤天彦の棋王戦

    2016年03月23日10:00 カテゴリ棋王戦 渡辺明と佐藤天彦の棋王戦 最終局について、渡辺明がブログで次のように書いていた。あれだけやって歩1枚の差なので、自分の全公式戦の中でも3の指に入る将棋だったと思います。お互いに大きなミスもなかったですし。 渡辺が具体的にどの将棋を指しているのかは分からないが、局以外ではすぐに思いつくのは渡辺の△7九角が出た佐藤康光との竜王戦第三局、そして羽生善治との竜王戦第七局である。どちらも伝説的な将棋だけれども、局もそれと同レベルであると。わりと自分の将棋に対する評価がシビアな感じのする渡辺にも納得のいく将棋だったのだろう。 例の▲7七桂については、結果的には△8五金なら負けだったので、極端に合理的な渡辺だと、「負けだったんだから別に名手とかじゃないですよ、ハハハ」とか言いかねないと心配していたけれども、(いや、あの手について具体的に聞かれたらそ

    ものぐさ将棋観戦ブログ : 渡辺明と佐藤天彦の棋王戦
  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 渡辺明の▲7七桂

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : もしも大山康晴とアルファ碁が戦ったら

    2016年03月17日09:39 カテゴリ もしも大山康晴とアルファ碁が戦ったら 昨日の記事にコメントをいただいた。(ツイッターでも銀杏記者が少し前に似たようなことを呟いておられた。) 羽生善治が、晩年の大山康晴先生と対局していて、「大山先生は全然読んでいない、盤面をながめているだけなのだが、それでいて急所に的確に手がくる」と感じたそうである。 結構有名な話なのだけれども、ちょっとオリジナル発言がどこか忘れてしまったが、柳瀬先生との対談だったかしら。それ以外にも何度か羽生さんはこの事を書いたり発言していると思う。 つまり、大山は「直感」だけで指していたが、それまでの経験の豊富さがあり、将棋質を「直感」的に見抜く能力がずば抜けていたので、「読み」の部分ではそれまでの将棋界の棋士と比べると圧倒的に優っていたかもしれない若き日の羽生とも互角にわたりあえていたのである。 どこかで最近聞いた話で

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 世紀の対決終わる

    2016年03月16日09:59 カテゴリ 世紀の対決終わる 最終局はアルファ碁が勝って四勝一敗でシリーズを終えた。 第四局でセドルがひとつ返して、なおかつアルファ碁の弱点を浮き彫りにしたので、最終局も大変注目された。もし、また勝つかあるいはソフトの欠点を見つければ随分印象が変わるので。 しかし、結果的にはアルファ碁の快勝。やはり良くなってからの安定性は他の三局同様だった。 将棋でもそうだけれども、やはりコンピューターの場合は、劣勢になると弱い。人間なら劣勢になっても逆転するために辛抱して差を広げないようにしたり有効な勝負手を放ったりすることができる。しかし、コンピューターの場合は、自分が悪くなると辛抱せずに自暴自棄になったり無意味な手を恥ずかしげもなく続けたりする。「水平線効果」と呼ばれるものである。 だから、人間は一度かなり形勢を良くすればその後はコンピューターが自滅してくれるので、勝

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : アルファ碁の感覚と人間の感覚

    2016年03月15日10:50 カテゴリ アルファ碁の感覚と人間の感覚 またかよとそろそろ将棋ファンに見捨てられそうですが、熱しやすく冷めやすい性格なんですぐ飽きるはずです。もう少しだけご辛抱を。 ちなみに、昨日羽生さんが郷田さんにど完敗をくらったので現実逃避しているわけではありません、念のため(うぅぅ….. アルファ碁のディープラーニングによる、感覚、勘、直感による認識と着手については、やはりとても気になる。 将棋(チェス)ソフトの場合は、とにかく機械がたくさん読むのが基原理である。そういう面で人間が機械にかなわないのは当たり前だ。ハイハイ参りましたとすぐ頭を下げることが出来る。 ものすごい数の具体的な読みがあってそれを評価関数で判断して指し手を決めている。評価関数の方は色々な工夫をほどこしてとても優秀になってきたけれども、一応人間の融通のきく感覚的直感的判断と比べれば劣るはずだ。(

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : アルファ碁に勝った人間、イ・セドルと人工知能の未来

    2016年03月13日23:28 カテゴリ アルファ碁に勝った人間、イ・セドルと人工知能の未来 イ・セドルが勝った。前三局を見て、誰もがもう勝利を諦めかけていた。人だって、もう勝てないと思っていたかもしれない。 しかし、局も一度非勢に陥ったにもかかわらず、決して諦めずに渾身の勝負手でアルファ碁をあわてさせる事に成功したのである。追い込まれた状況の精神的プレッシャーを考えれば、当にたいしたものである。 セドルは第一局で負けても、アルファ碁の開発者を素直に賞賛するなど、態度も一貫して立派である。対局姿勢も誠実で真摯で、今回ファンになった人間も多いのではないだろうか。 そのセドルについて、解説していた高尾紳路が次のように述べていたのがとても印象的だった。 「セドルさんは当の天才です。十年前くらいにセドルさんが現れた時に何をしているのか全然よく分からなかった。今のAlphaGoのようでした

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : イ・セドルvsアルファ碁第三局など雑感

    2016年03月13日09:51 カテゴリ イ・セドルvsアルファ碁第三局など雑感 先ごろスティーヴン・ホーキング博士が、人工知能は人類の終焉を意味すると発言して話題になった。AlphaGoを見ていると、あながちそれが夢物語、あるいは悪夢とも思えなくなってくる。 と、大きく出てみたけれども、そろそろネタ切れなので今日は雑談です。 まず、昨日の第三局について。結果的には前二局以上にイ・セドルの完敗だった。 これは、AlphaGoが強い以外に心理的要因も大きいと思う。事前はなんとか勝てそうだと思っていたのに、去年の10月とは全く別物のマンスターが目の前に現れている。しかも、負けたらもうシリーズの勝敗は決する。こういう状況で、イ・セドルに平常心で打てというのは酷というものだろう。 将棋でもそうだが、相手が強いと思ったらますます勝てなくなる悪循環に陥るのだ。 解説陣も慎重だった。それはそうだろう、

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : AlphaGoというモンスター、あるいは天使

    2016年03月12日10:18 カテゴリ AlphaGoというモンスター、あるいは天使 第二局の記事を書いた際に、AlphaGoが従来の人間の常識ではありえないような中央重視の厚い碁を打って、しかも勝ってしまったことを指摘した。その後、韓国のプロがその事を認めている記事を教えていただいた。 なぜAlphaGoにそういうことが可能なのか、その仕組みについて諸記事を参照しながら考えてみたい。 1. チェスの歴史 チェスでカスパロフがディープブルーに負けたのが、この種の歴史の発端である。 その際に、ディープブルーは、チェスの指し手の組み合わせをしらみつぶしに読む「全幅検索」と呼ばれる手法を採用していた。 そして、ディープブルーの巨大なマシーンで、いわば「力ずく」で様々な指し手を読んで、カスパロフを負かしてしまったのである。 2. 将棋歴史 将棋はチェスより盤面が広くコマも多い。さらに取った駒

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : イ・セドルに連勝したAlphaGoについて

    2016年03月11日10:07 カテゴリ イ・セドルに連勝したAlphaGoについて 第二局もAlphaGoが勝った。イ・セドルは完敗を認めた。 「言葉がない。私の完敗だったことを認める」と語り、10日のアルファ碁には「弱点がなかった」と付け加えた。 先だって李氏は、AIに対して自らの「大勝」を予見していた。だが対局後、李氏は青ざめた顔で「アルファ碁は今日、ほぼ完ぺきな囲碁を打った。(中略)全力を尽くして、少なくとも1勝はしたい」と述べた。 (グーグル開発のAI、囲碁第2局も勝利 トップ棋士との対局で より) 序盤で独創的な手をAlphaGoが放つたようである。 プロの囲碁棋士で解説者の金成龍(Kim Seong-Ryong)氏によると、李氏はアルファ碁が序盤で「衝撃的なまでに型破りな」手を何度か打ったところで、苦戦し始めたようだったという。 (同上より) 昨日も中継を見ていたのだが、イ

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : イ・セドルとAlpha Goの五番勝負第一局雑感

    2016年03月10日10:08 カテゴリ イ・セドルとAlpha Goの五番勝負第一局雑感 昨日は歴史的な勝利をAlpha Goがあげた。勝っただけでも大変なことなのに、しかもその内容が囲碁関係者にとって衝撃的だったようである。 (お断りしておくが、私は将棋ファンで囲碁はルールに毛の生えた程度しか知らないので、以下の記述は昨日のゲームの囲碁棋士などの発言を参照してそれを以下にまとめただけなので正確でない部分もあるかもしれない。) イ・セドルはそもそも序盤から戦う棋風だそうである。なおかつ、Alpha Goのニューラルネットワークを使用するディープ・ラーニングというのは、原理上「読んで打つ」というより、「感覚で打つ」方式である。 だから、最初から戦うのが有効なのではないかとも指摘されていた。まして、腕力抜群とされるイ・セドルなのである。 実際、イ・セドルは最初から激しい戦いを挑んでいった。

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 李世ドル九段とAlphaGoの五番勝負関連つぶやき、記事リンク等

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 田中魁秀九段の会心譜

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 一分切れ負け真剣勝負!

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 都成竜馬、井出隼平両名が新四段に

  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 加藤一二三九段いまだ闘志衰えず

    2016年03月04日11:23 カテゴリ 加藤一二三九段いまだ闘志衰えず 既に対局は終わってしまっている。しかし、加藤一二三は鬼の形相であたかもまだ対局をつづけているかのようだ。顔を紅潮させ、悔しさをあらわにして盤面を睨みつけている。 昨日の順位戦の終局直後の写真が名人戦棋譜速報にアップされていた。 普通ならあれだけの大ベテランなのだから、もう終局後は淡々としていてもおかしくない。まして、長丁場の順位戦なのだから、疲労も大変なもののはずである。しかし、加藤は対局を終えてもまだ勝負へのこだわりを捨てていない。なんという七十六歳だろう。 あの写真にひどく胸打たれたのは、おそらく私だけではないはずだ。 昨日は加藤の気合に押されたのか?、加藤の脇息がこわれてしまうハプニングもあったようである。 そして、昼はうな重の竹、夕はうな重の松である。昼を少しだけ減らした以外は昔と変わりない。 棋譜中

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 山崎隆之叡王のこと

    2016年03月01日16:09 カテゴリ 山崎隆之叡王のこと なぜか糸谷哲郎がマリオゲームをやらされている。いきなりリモコンを渡されてしまったようで操作方法が分かっていないようだ。 うまくジャンプができないで、同じ時点で低空ジャンプを繰り返してしまって、ちっとも前に進めやしない。 糸谷「これどうすればいいのか分かってないんですが。」 山崎隆之「いや、Aボタンを押せばいいんだよ。」 それでも糸谷は低空ジャンプを繰り返してしまう。 糸谷「どうもやっぱりやり方が分かりません。」 山崎「いやだからAボタンを強く押してさ…」 まるでバラエティ番組に出演した若手お笑いコンビのようなやり取りを聞きながら、こっちはゲラゲラ笑っていた。 山崎隆之の叡王戦優勝を記念して行われたニコニコの特番のひとコマである。いやはや、今や将棋のプロ棋士にとっても大変な時代である。しかし、山崎と糸谷は、ごくごく自然に対応して

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  • ものぐさ将棋観戦ブログ : 1マスの違い

    2016年02月28日09:59 カテゴリ 1マスの違い 森内俊之と久保利明の将棋は二人らしい粘り強い激戦の末に最終盤をむかえていた。 久保が▲9六銀と打つ。後手玉への詰めろである。しかし、先手玉も既に危ない。森内はわりと落ち着いた感じで先手玉を詰ましにかかる。 数手進んで久保が静かに駒台に手を置いて投了の意思を示した。 その瞬間に、森内の残留と久保の陥落が決まった。 重苦しい沈黙が続く。狭い対局室の空間も時間も完全に凍結され、その場にいあわせていた人間も物体も死の沈黙に包みこまれて一切の動きを禁じられている。勿論対局者二人もかたまったままだ。 ふと、久保が9六にいる銀を1マス横に移動させて▲8六銀をパチリと指す。 そして小声で、 ――こっちでしたかね。 ――えっ…銀ですか? 森内がこの極限の緊迫状況のもとでも、人の良さが滲みでずにはいないハッキリした声で答える。 ほんの一瞬だけ場の空気が

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