人はもちろん、組織やあらゆる事象もすべては時代の産物である。改めて、そう思った。連日報じられる世界金融危機に関するニュースを読みながら、である。 その世界金融危機も、時代を抜きには語れない。戦後50年間、世界の在り方を規定していた冷戦構造の終焉。それに伴う、グローバリゼーションの広がり。パソコンの性能が飛躍的に向上し、IT(情報技術)革命が進展。市場経済と利益至上主義への信仰。それを後押しした新古典派経済学の流行。投資銀行の存在。あるいはマネーの生産性の低下・・・。このうちどれか1つが欠けても、世界を大不況のどん底に叩き落した金融危機は起こらなかっただろう。 破綻により、金融危機を増幅させた米証券大手リーマン・ブラザーズ。その日本法人に勤務していた金融マンがこんなことを言った。 「日本で仕事をしているのに、外国人幹部は誰も日本のことは知らなかったし、知ろうともしなかった。頭にあるのは利益だ
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