管内閣が発足した。マスコミ各社の世論調査の結果が出てきているが、いずれも内閣支持率が大幅に上昇し、管内閣発足時の60%に迫っている。(右グラフ FNN産経世論調査) 参議院選での敗北から民主党代表選に至るまでの間、政権として何も成し遂げたわけではないのだから、単に、代表選で「小沢一郎に勝った」という、そのことだけで政権を浮揚させたことになる。 田舎プロレスの興行よろしく、小沢一郎というヒール(悪役)をリングに上がらせたことで、主役(管直人)の人気を挽回させることができたのだから、民主党としては万々歳だろう。あらかじめ計算づくで小沢一郎を代表選に担ぎだしたのであれば、民主党の大衆操作戦略も相当高度になったと褒めてやる所だが、実際は、日本の政治状況が、相変わらず「小沢一郎」という記号を軸としてしか動いていないという、この国の政治の貧困さを改めて露呈させたに過ぎない。 記号としての「小沢一郎」に