昨年、金融庁の発表したいわゆる 「老後2000万円資金」 問題が大きくクローズアップされました。 ほかのニュースに埋もれて、今はほとんど忘れ去られている話題ですが、問題が自動的に解決したわけではありません。 最初にこれが報じられた時は、情報番組のコメンテーターや街角インタビューの声も含めて 「年金をもらう65歳までに2000万円なんて!」 「とんでもない額のおカネをどうやって用意すればいいのか?」 といった論調がほとんどでした。 「2000万円」という金額だけがクローズアップされてひとり歩きし、その根拠と本質がまったく認識されていませんでした。 この算定の根拠となった主な前提は、以下の通りです。 ざっと挙げただけでも、プラス・マイナスに振れ幅のある非現実的な設定が多数見つかります。 夫が65歳以上、妻が60歳以上。つまり「夫婦2人」の家計であること 夫は会社員で、月に20万円以上の手厚い厚