先月24日、カストロ議長退任後のキューバでは、実弟のラウル氏が新議長に選ばれた。 新議長をいち早く歓迎したのが、ベネズエラのチャベス大統領である。引き続き同国の石油を安価で提供するとし、キューバへの支援を表明した。 ……などといった中南米関連のニュースは、日本のマスメディアでは報じられることが少ない。上記の「速報」も、インターネットで読んだものだ。 ベネズエラやペルーなどに友だちがいて、一度は訪ねて行ったこともある評者ゆえ、あのへんの動向には以前から関心がある。が、いかんせん、地球の反対側。自分とて、旺盛に情報収集しているとは、とてもいえない。 国連総会でブッシュを何度も「悪魔」と呼んだチャベスに代表されるように、中南米ではここ数年、「反USA」を掲げる政権が、次々誕生している。ブラジル、アルゼンチン、ボリビア、ペルー、エクアドル、ニカラグア……。あたかも積年の恨みをはらさんがごとくの勢い