白川方明日銀総裁が17日、日本記者クラブで講演した。今回は白川講演を検証してみよう。 白川総裁は「日銀の時間軸政策はFRB(米連邦準備制度理事会)より優れている」と述べた。その理由は時間軸を強化した点だという。 将来にわたって金融緩和を継続すると約束することでさらなる緩和効果を狙う「時間軸政策」について、FRBは「超低金利政策を2014年終盤まで続ける」とし、緩和政策の出口の時点を明示しているが、日銀はCPI(消費者物価指数)上昇率という条件に結びつけている。 この点について白川総裁は、不確実性が大きい中では出口時点の明示より「目指している物価上昇率を示すほうが、約束の信頼性、ひいては金融政策の有効性という点で優れている」と述べた。 はたしてそうだろうか。まず、白川総裁は、14日の金融政策決定会合後の記者会見で、「『目途』と『理解』という、その言葉の違いだけで、私ども自身の政策が変