BツーB(企業間)製品を手がける中小製造業が、消費者向けに自社ブランド製品を開発し販売する事例が増えている。コロナ禍で既存取引先からの受注が減り、それを補うのが主な狙いだ。さらに知名度向上や人材育成など、収益を上げること以外の成果に期待する企業も多い。交流サイト(SNS)やクラウドファンディング(CF)の浸透で販路拡大が容易になったことが挑戦を後押しする。(昆梓紗) BツーBをメーンとする中小製造業が、消費者向け製品事業に乗り出す動きは、2008年のリーマン・ショック後にも見られた。コロナ禍でのそれは、テストマーケティングや販売にCFを活用することで、よりスムーズに製品化や拡販につなげられる点が大きく異なる。 マクアケは、試作品やD2C(消費者直接取引)製品を多く取り扱うCFサイトを運営する。同社によるとCFサイトでの22年4―6月期のプロジェクト掲載開始数は、コロナ禍が本格化する前の20