ここ数回、「中国ビジネスにおける交渉を現場でどう動かしていくか」というテーマで議論を進めてきた。9月29日のコラムでは、筆者自身の体験から「通訳の重要性と戦略性」を挙げた。前回コラムでは、交渉に挑む布陣に「明るい性格で、現場の動きにも柔軟に対応できる女性通訳」は不可欠と記した。 プロの通訳に橋渡しを委託し、正確なコミュニケーションを図ろうという考え方は正しいと思う。日本人と中国人が、お互いに中途半端な中国語あるいは日本語で交渉し、意思疎通すらままならないという具合では商談は進まない。語学力が表現力に乏しい初歩のレベルにあるならば、通訳を介するのがベターな選択肢だ。 とはいうものの、習得した中国語で対中交渉に挑む、即ち、相手の土俵で勝負するスタイルに勝るものはないと筆者は考える。相手の言葉で会話をするということは、相手の懐に入り込むことを意味する。相手のいちばん話しやすい母国語で話してもらう
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