タピスリー《貴婦人と一角獣「触覚」》:1500年頃 羊毛、絹 フランス国立クリュニー中世美術館蔵 (C) RMN-Grand Palais / Franck Raux / Michel Urtado / distributed by AMF–DNPartcom 時に音楽を奏で、時に花冠を編む美しい貴婦人には侍女が寄り添い、紋章をあしらった旗や幟を掲げたライオンと一角獣がつき従う。周囲には可憐な花々が咲き乱れ、兎や羊、ヒョウ、ハヤブサなどの動物たちがその周囲を取り囲む。巨大な6連の画面によって繰り広げられる幻想的な情景に「……これって絵じゃないの?」。知らずに展覧会を見に来たらしい観客がこう呟かずにはいられないほど、連作タピスリーは油彩画に劣らぬ表現力をもって観る者の目を驚かす。それが「タピスリーの《モナ・リザ》」と讃えられるフランスの至宝、《貴婦人と一角獣》だ。 世界に広がったタピスリーの
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