ロシアは4月8日、法律違反が明らかになったとして、アムネスティ・インターナショナルなどの国際団体の登録を取り消すと発表した。事実上の閉鎖措置になる。 ロシア当局によるこの懲罰的措置は、なにも今に始まったことではない。国内の人権を擁護し、真実を明らかにする国際団体や個人に対して、ロシア当局はこれまでも数々の報復措置を取ってきた。 多数の活動家や反体制派が、殺害、投獄、追放の対象になってきたし、独立系メディアが誹謗中傷を受け、自己検閲や閉鎖を余儀なくされた。また市民団体は、違法団体として活動停止や解散に追い込まれた。 この国で政府の標的になるということは、何か正しいことをしている証だ。 事務所を閉鎖すれば、アムネスティは人権侵害の調査・記録・公表をやめざるをえなくなる———もし、ロシア当局がそう考えているのであれば、大変な誤りだ。 ロシアの人びとが、差別されることなく人権を享受することができる
2021年10月、無罪を勝ち取ったトルコのメリケさん(左)とオズギュルさん(右)。2人は学生だった2019年5月、校内でLGBTIの権利を訴え逮捕・起訴されました。アムネスティは2人の起訴取り下げを求めて要請を行いました。 このイベントのお申し込みは終了しました。 今年2月、ミャンマー軍によるクーデターのニュースが全世界を駆け巡った後、ミャンマー軍は民主主義を求めて抗議デモを行う人たちに対する弾圧を強めました。軍や治安部隊が市民に向けて実弾を発砲する姿がSNSなどで拡散され、世界に衝撃を与えました。 こうした弾圧が起きているのはミャンマーだけではありません。今、世界では多くの国で人権が踏みにじられ、表現の自由、集会の自由が奪われています。国の政策を批判したり人権のために声をあげただけで、逮捕、拘束されたり、命を奪われたりといったことが起きています。 それに加え、新型コロナウイルス感染拡大に
2021年10月26日 [国際事務局発表ニュース] 国・地域: トピック: © Amnesty International アムネスティ香港支部の事務所は10月31日をもって、アムネスティ国際事務局の地域事務所は年内をもって、それぞれ閉所する。地域事務所の機能は、アジア太平洋地域の他の事務所で維持される。 「いずれの事務所の閉鎖も、香港国家安全維持法(国安法)による弾圧が強まる中での苦渋の決断です。香港の人権団体にとって、政府からの深刻な報復をおそれることなく自由に活動することが、事実上不可能になったということです」とアムネスティ・インターナショナル国際理事会のアンジュラ・マイヤ・シンバイス理事長は語る。 「香港は長らく、国際人権団体にとって理想的な活動拠点でした。しかし、人権団体や労働組合を標的にする最近の動きは、香港からすべての批判的な声を排除しようとする当局の姿勢が強化されていること
子どもを親族に託して新疆ウイグル自治区から海外に渡った多くのウイグル人が、その後、子どもに会えなくなるという事態が起きています。 新疆ではウイグル人に対する大規模な弾圧が行われており、子どもの面倒を見ていた親族が拘束されると、子どもは孤児院や寄宿舎に連れて行かれ、ほとんどの場合、行方も分からず、連絡も取れなくなってしまいます。帰国しようにも拘束されてしまう危険があるため、戻ることもできません。 警察の執拗な嫌がらせから逃れるためイタリアに渡ったミリバンさんと夫のアブリキムさんも、4人の子どもたちに会えなくなってしまいました。国を離れた当時、大弾圧はまだ始まっておらず、後から呼び寄せるつもりで子どもたちを両親に預けました。しかしその後、両親とも拘束されてしまいます。 2019年、ようやくイタリア政府から子どもを呼び寄せる許可を得ましたが、そのためには子どもたちが5千キロも離れた上海に行ってビ
2020年4月 2日 [国際事務局発表ニュース] 国・地域:ハンガリー トピック: (C) Barcroft Media via Getty Images 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ハンガリー議会は3月30日、非常事態宣言のもと、政府の権限を拡大する法案を採択した。実効性ある監督や定期的評価を受けることなく緊急措置を発令でき、期限の制限もない。 同法により無期限でチェック機能なく非常事態宣言が続くことになり、オルバーン・ヴィクトル首相と政府は人権を制限する自由裁量権を持つことになる。しかし、これでは、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)という未曾有の危機への対応にはならない。 非常事態宣言に伴う人権を制限する措置は、あくまでも市民を感染から保護する上で不可欠なもので、かつ、適切な範囲内でなければならず、そのための強力な保護措置が必要である。法律は、政府にパンデミック
国際芸術祭『あいちトリエンナーレ2019』の企画として8月1日より開催されていた「表現の不自由展・その後」が、数々の政治的な圧力や匿名の脅迫行為などの攻撃によって中止に追い込まれた。アムネスティ・インターナショナル日本は、公人による発言や匿名の脅迫者による圧力によって市民の表現の自由が侵害されたことに深刻な懸念を表明する。 この企画展における展示に「慰安婦」問題や天皇制などを題材とした作品が含まれていることが明らかになると、それらの展示を問題視する発言がインターネット上に現れた。8月2日には、菅官房長官と柴山文科大臣が同展を問題視して、芸術祭に対する補助金支出の見直しに言及した。河村たかし名古屋市長は同展を視察した上で、展示中止を求める「抗議文」を愛知県知事に提出した。自民党の国会議員らも展示は政治的プロパガンダであるとの意見を表明した。あいちトリエンナーレ実行委員会事務局には、メールや電
© Giorgos Moutafis/Amnesty International チャリボンとは、古本の買い取りを行っている株式会社バリューブックスのNPO・NGO支援プログラムです。支援先をアムネスティにご指定いただくだけで、簡単に買取金額をアムネスティにご寄付いただけます。ISBNコードが付いている書籍で、2011年以降に出版された本であれば、買取の対象となります。 下記のバリューブックスのサイトから簡単にお申し込みいただけます。ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。 ※5冊以上から無料で集荷します。 古本の回収ボックス設置のお願い お勤めの会社や事業所などに回収ボックスを設置して、古本をみんなで集めてみませんか。回収ボックスがあることで、社員一人ひとりの社会貢献への具体的な行動意欲が高まります。また、CSR報告書などに活動事例として報告することも可能です。 回収ボックスをご希望の方
紛争で、ひどい差別で、極度の貧困で、宗教弾圧で・・・。 自分の国で暮らすことができず、他国で避難生活を送る人たちは、今も増え続けています。 多くの人が危険で悲惨なみじめな仮住まいを強いられており、その半数が、子どもです。 日本で難民認定を申請した人はおよそ10,493人。 認められたのはわずか42人で、人道的な措置として受け入れた人たちを含めても、たったの82人です。 多額の財政支援はしていますが、安全に暮らせる場所を提供することも、とても大切。 もっと日本は、難民の人たちを受け入れることができるはずです。 アムネスティが世界27カ国で行った調査では、難民を受け入れてもいいと考えている人は、80%。 なんと、10人に1人が自宅で受け入れてもいいと回答しました。 あなたも、日本がもっと受け入れればいいのに、と考えていませんか。
欧州各国が地中海で遭難した人びとの捜索と救助を強化した結果、地中海を渡る移民や難民の死者が劇的に減少した。 今年1月から4月までの4カ月、この緊急措置が取られる前、地中海を渡ろうとした6人に1人が命を落としていた。ところが、5月と6月は、各国による捜索・救助活動の強化で、427人に1人という割合にまで減少した。 アフリカ海岸から欧州南部への避難民の数が、急増しているにもかかわらずだ。年初4カ月間で2万8千人弱だったのに対し、5月、6月のわずか2カ月で4万2千人以上と、3倍のペースで増えている。 必要とされている捜索救助を強化すれば人命は救える。今回の結果は、そのことを如実に物語っている。逆に、規模を少しでも縮小すれば、犠牲者は増えるだろう。地中海を渡る人の数がピークを迎える夏を間近に控え、欧州各国は海上での悲劇をこれ以上増やさないという公約を守るべきだ。 昨年末、イタリアの海洋救出作戦が終
2015年4月10日 [国際事務局発表ニュース] 国・地域: トピック: ジョーン・バエズさん(C)1965 - Agents - New York: Howard Greenberg Gallery | Los Angeles: Fahey/Klein | San Francisco: Modernism アムネスティ・インターナショナルは、2015年のアムネスティ「良心の大使賞」に、フォーク歌手のジョーン・バエズさんと芸術家のアイ・ウェイウェイさんを選んだ。ジョーン・バエズさんは熱心な活動家としても知られ、中国人のアイ・ウェイウェイさんの作品は世界的に知られている。 授賞式は、2015年5月21日にベルリンで行われる。シンガーソングライターのパティ・スミスさんら数人が列席する予定だ。 「良心の大使賞」は人生や仕事を通じて、人権のための闘いで卓越したリーダーシップを発揮した人物に贈られる
2015年1月21日 [国際事務局発表ニュース] 国・地域:ウガンダ トピック: 1月17日、国際刑事裁判所は中央アフリカ共和国の首都バンギで、ドミニク・オングウェンを拘束した。(C) AFP/Getty Images 神の抵抗軍(LRA)の司令官とされるドミニク・オングウェン容疑者が、近く国際刑事裁判所(ICC)に移送される。LRAに20年以上も残虐行為を受けた被害者にとって、ようやく正義への第一歩が始まる。 LRAはウガンダで、数千人を誘拐し、手足を切断したり殺したりし、また子どもを兵士や性的奴隷として利用するなど、残虐の限りを尽くした。 ICCが、司令官などLRAの幹部に逮捕状を発行してからほぼ10年が経過した。 近く、オングウェン容疑者がハーグのICCに移送され、その人道に対する罪と戦争犯罪が問われる。裁判の開始で、ようやくLRAの被害者たちに正義への道が開かれることになる。 11
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