■組体操事故の対応は二極化全国各地で運動会が近づくにつれて、各校における組体操の実施状況が次第に耳に入ってくるようになった。今年もまた巨大組体操を続ける学校、それどころか昨年より巨大化させようとする学校もあるとの情報が、私のもとに届いている。 昨年の5月に組体操のリスクが知られるようになって一年、先週の記事(「組体操は4段以下に 巨大化・高層化の見直し始まる」)で指摘したように、一部の自治体や学校で、巨大組体操の見直しが始まっている。教育系雑誌も、今年は安全指導を厳しく訴えている。公の議論としては、組体操を手放しで賞賛することはできなくなった。 けれども、巨大化・高層化に歯止めがかかっていないのも事実だ。 今年は、リスク・マネジメントに乗り出した学校と、リスクの指摘になお耳を貸そうとしない学校との二極化が見える。残念なのは、後者が大半を占めているということである。 ■組体操事故の死角 タワ