実習先企業の違反率70.5%だが、通常の臨検の違反率とほぼ同じ これまで入管による調査は、あくまでも発覚した不正行為についてのみ取り上げたものだ。一方、労働基準監督署が発表する「技能実習生に対する不当行為」に関するデータは、より現実がわかるものだ。こちらは、労働基準監督署が行った立ち入り検査(臨時検査=臨検)の結果をまとめたものだからだ。この臨検は、入管からの報告、実習生からの相談・通報などに基づいて行われる。 2017年の臨検は技能実習関連で5966事業所に対して行われた。これは技能実習制度を活用する事業所の約15%に当たり、7事業所に1回と高い割合で実施されている(たとえば一般企業に行われた「労働時間に対する臨検」は400万事業者に対し2.5万事業者に実施されたので、実施比率は0.6%、160事業主に1回という割合)。技能実習制度への監督はかなり濃いことがわかるだろう。ちなみに、18年