高い知能があっても話し相手やその場の状況に合わせて振る舞うことが難しい対人コミュニケーション障害(自閉症スペクトラム障害)の成人男性は、相手の顔の表情や声色より言葉の内容を重く受け止める傾向があり、大脳の「内側前頭前野」と呼ばれる部分の活動が通常より弱いことが分かった。 東京大大学院医学系研究科の山末英典准教授らが実験で発見し、米科学誌プロス・ワンに23日発表した。障害の客観的な評価方法や治療法の開発に役立つという。 実験は同障害の成人男性15人と年齢や知的能力が同じで障害がない17人を対象に、短い映像を見てもらいながら、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)で脳活動を測定した。