人はなぜ、「科学らしいもの」に心ひかれてしまうのか……? 東京大学大学院で地球惑星科学を専攻、大学勤務を経て小説デビューし、「ニセ科学」の持つあやしい魅力と向き合うサスペンス『コンタミ 科学汚染』を上梓した作家・伊与原新氏。同氏が生み出した、ニセ科学に魅せられた科学者・Dr.ピガサスが今回語るのは、あなたもダマされているかもしれない、政治・イデオロギーと結託した科学者たちの「印象操作」。テレビや本で読んだ、その「科学知識」、本当ですか――? (これまでの記事はこちらから) "小さなガリレオ"の受難 最近、こんな投稿がSNS上で話題になっていた。小学3年の理科のテストで「時間がたつとかげの向きがかわるのはなぜですか」という問題が出され、「地球が回るから」と答えたところ、バツをつけられたというのだ。 教師がテスト用紙に赤字で書き込んだ正解は、「太陽が動くから」。「学習したことを使って書きましょ
![理科のテストで小学3年生がガリレオと同じ仕打ちを受けた深刻な理由(伊与原 新)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/01c2dc839f977c01b15421a7d0ac5be3d0ff6501/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F1%2F1200m%2Fimg_f14b30ec5b180dafe159368089f497a917471.jpg)