キトラ古墳壁画を、東京国立博物館で見ていた。平日の午前中に行って、館外40分待ちの館内20分待ちくらいだったのだから、大混雑といわれたこの展覧会のコンディションとしては比較的良好だったんだろうと思う。7世紀末くらいから8世紀に造営され描かれたというキトラ古墳壁画は、世界史的にはそれほど古いものではない。ヨーロッパではカロリング朝美術(このようなキリスト教会絵画http://blogs.yahoo.co.jp/flowinvain/19761816.html)とかが展開してあの抽象度の高いロマネスクを準備していたわけだし、中国では唐が高い文化を形成している。とくに唐、朝鮮半島はキトラ古墳との関係で念頭においておくべきだろう。例えば法隆寺の百済観音の、和様化されていない、一種異様な造形は北魏の仏像を見ることで理解できる(以前ある人から教えられた)。当時文化的には大陸・朝鮮半島から遅れていた(輸