日本の、とくに電車内の痴漢の多さは、「女性専用車両」の登場などで海外でも有名になりつつあるようだ。なかでも女子高生など制服を着た少女が主に狙われることは、なおさら奇異に見えるらしい。2017年3月8日の国際女性デーに、中東アジア最大手メディア「アルジャジーラ」がこの問題について多角的に取材し、国際的に注目された記事をお送りする。 小川たまかが初めて痴漢に遭ったのは、10歳のときだ。その日は祝日だった。地下鉄に乗っていると、後ろにいた男がキュロットスカートのベルトに手をかけ、下着ごとキュロットをめくり上げられた。男は露わになったお尻を撫でると、おもむろに下腹部を押しつけてきた。 そのときの衝撃と吐き気はいまも覚えている。家に帰ると、トイレで何度もその部分を洗った。トイレから出てこないことを家族に怪しまれないよう気をつけながら。 次に痴漢に遭ったのは、高校に入学して最初の授業の日、家に帰る電車