20世紀を代表する哲学者の一人、カール・ポパー。 その主著『開かれた社会とその敵』は、出版から80年近く経った現在でも、世界中で読まれ続けています。 今日は、ポパーの生涯と業績を概観した上で、『開かれた社会とその敵』の内容を詳しく解説し、現代社会におけるその意義について考察していきます。 カール・ポパーの生涯と業績カール・ライムント・ポパーは、1902年、オーストリアのウィーンで生まれました。 第一次世界大戦後のウィーンは、マルクス主義をはじめとする様々な思想が流行していました。ポパーも一時マルクス主義に傾倒しますが、運動団体での活動中に警官隊との衝突で仲間が殺されたことをきっかけに、マルクス主義に疑問を抱くようになります。 この経験を通して、ポパーは、どんな理論も誤りうる可能性があり、批判的に吟味することの重要性を認識しました。この考え方は、後に彼が提唱する「反証可能性」の概念へとつなが
