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「充分美味しいのに、これがほぼ無償で処分されているなんて…」 日本ではある”食品”が年70万トン、「廃棄物」として扱われている。いったい何のことかわかるだろうか。 その正体は、「おから」。おからとは、言わずと知れた、豆腐を作る時にできる豆乳を搾った「搾りかす」のこと。 その量たるや、使用した大豆(乾燥)の1.35倍にもなるという。これが年間で70万トン。 とてもじゃないが、僕らが一人ひとりで消費できる量ではない。そもそもおからは水分が多過ぎて腐りやすく、賞味期限は、2~3日程度。そのため現在は仕方なく、生産者はその多くを捨てざるを得ない状況だ。 おからの「食用」での利用はわずか1% 驚くことに、そうして出てきたおからの食用での利用率は、なんと1%(7000トン)程度。70万トンのほとんどは、豆腐屋から農業や牧畜業者などに無償で引き渡され、肥料にするか、飼料にするか、はたまた処分代を支払って
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3月14日、全国のJRでダイヤ改正が行われた。最大のトピックスの1つは、高輪ゲートウェイ駅の開業だ。山手線と京浜東北線が停車し、山手線で30番目、京浜東北・根岸線では47番目の駅である。 同駅は建設中の様子がたびたび報道公開されてきたが、開業直前の状況が3月9日に報道陣に公開された。駅周辺ではまだ工事が行われていたが、構内にはさまざまな標識や自動販売機も設置され、開業を待つばかりの状態だった。 駅名の看板は明朝体 駅構内に足を踏み入れると、ガラスの壁や白い天井膜から自然の光がさんさんと注ぎ込む。照明がついていないにもかかわらず十分明るい。 この日の都内の最高気温は20度で、外は汗ばむほどの陽気。だが構内は涼しい。天井には熱反射率の高い白膜が使われ、屋内温度を下げることができるという。風がさっと吹いた。「自然の風です。建物に風の通り道を作りました」と、JR東日本の担当者が説明してくれた。
老後資金が約2000万円足りなくなるとの金融庁の報告書が波紋を広げた2019年。生活不安は高まりばかり。だが、「1カ月の生活費は約8000円で、4月に引っ越してきて以来、ごみを捨てたことがない」と、さりげなく話す40代の男性のような生活を送る人もいる。 生活費が安いので賃金を稼ぐための仕事に就く必要性はない。「何をやるかの基準は楽しいか、楽しくないか」。こんな生活も今の日本では可能と聞けば、少しは安心できるのではないだろうか。 「時間売る生活にうんざり」 男性は都内の新聞配達会社で20年間勤務し、営業や労務管理などの仕事に就いていた。給料は決して高くなく、外食やコンビニ弁当の購入、友人や知人との飲み代などで月の支出は15万~20万円に上った。自分の時間を切り売りするような生活の中で、頭に浮かんだのは、小さい頃から憧れていた田舎暮らしだった。「おばあちゃんが田舎に住んでいて夏休みは楽しかった
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平成もあと4カ月弱で終わろうというのに、テレビの世界は昭和のままで止まっているのだろうか。そんなことを思わせる番組がある。日曜昼に放送される情報番組「噂の!東京マガジン」(TBS系)で、素人の若い女性にレシピなしで料理に挑戦させる「平成の常識・やって!TRY」というコーナーだ。違和感を抱いているのは筆者だけではないようで、ネットで検索すると「やって!TRYは女性差別か」といったブログなどが散見される。 「平成の常識・やって!TRY」は、1989年に番組が始まって1年以内に加わった人気コーナーだ。内容は、町中にキッチンをセットし、数人の若い女性に定番料理を作らせるというもの。ロケのVTR終了後は、スタジオでプロの料理人による解説付きの実演がある。ロケの現場でセットされた調理台には、さまざまな食材、調理道具が並んでおり、その中には、目的の料理には必要がない食材や調理道具も含まれている。 失敗す
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食事をしたり、サービスを受けたりした時、誰もが心の中に「もったいない」とか「元を取りたい」という気持ちを持っています。例えばランチブッフェ(ここでは「立食」よりも「食べ放題」の意味で使います)が典型例です。 もし注文したら「同じおカネを払ったのだから少しでもたくさん食べなきゃ損だ」と考えるのは自然なことです。ところがランチブッフェではまずほとんどの場合、元を取ることはできません。その理由はどうしてなのでしょうか。 「食べ放題」が好まれる3つの理由とは? ランチブッフェというのは、多くの人に人気があります。その理由は(1)決まった料金で好きなだけ食べられるからお得感がある、(2)好きな物が好きなだけ食べられる、(3)いろいろ種類がたくさんあるので楽しめる、といったところにあるのでしょう。 確かに目の前にごちそうが並んでいると、あれもこれも食べたくなるという気持ちはよくわかります。例えば料金が
「期待を裏切らない、品質の高いサントリーのウイスキーを日本と世界に届けたい。そのためにしばし、ご迷惑をおかけします」 サントリーホールディングス(HD)の新浪剛史社長は2月中旬の決算会見の場で、原酒不足についてそう言及した。 ハイボールブームを追い風に、国内のウイスキー需要が拡大している。消費量はブーム前の2008年に7500万リットルだったものが、2015年には1億3500万リットルにまで拡大。海外輸出も2017年に549万リットルと、過去最高を記録。この10年間で5倍以上に増えた。 一部製品は販売終了 この10年で、サントリースピリッツの「山崎」やアサヒグループHD傘下のニッカウヰスキーの「竹鶴」といった“ジャパニーズウイスキー”が国際的な品評会で賞を受けることが多くなった。 日本が世界5大ウイスキー産地(英スコットランド・アイルランド・米国・カナダ)の一つに数えられるようになり、国内
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「リッツ」と「ルヴァン」。昨年、大きく話題になった2つのお菓子だ。 リッツといえば、46年間にわたって山崎製パンの子会社、ヤマザキビスケット(元ヤマザキ・ナビスコ)がライセンス製造・販売を行ってきたビスケットのブランドである。だが、本家モンデリーズ社の日本法人が自社製造・販売に切り替える方針を打ち出したため、ヤマザキは2016年8月末でリッツの生産を終了。同9月から社名をヤマザキビスケットに変更し、後継商品となるルヴァンの製造・販売を開始した。 ヤマザキは国内生産だったため、旧リッツの流れをくむルヴァンの味は日本人好みともいわれた。しかし、モンデリーズ社も負けてはいない。リッツとルヴァンの味について、多くの人たちが食べ比べ、さらに、優劣について論じた。 その後、2商品の攻防戦はいったいどうなったのか。実際のPOSデータを見てみた。5000万人規模の消費者購買情報を基にした全国標準データベー
JR我孫子駅ホームにある駅そば・弥生軒の「唐揚げそば」をご存知だろうか。特に鉄道好きの間では有名で、どの人からも「一度は食べろ」と勧められる。そばが見えないほどの唐揚げが載り、なかなかのボリュームだ。 弥生軒はかつて、画家の山下清さんが働いていた店でもあるという。タンクトップに半ズボンで、お蕎麦をチャッチャッと湯切りしていたのであろうか。 気になった私は、常磐線に乗り込んで我孫子駅へと向かった。 駅そばに一人で入れる?入れない? 駅そばは、かつて私にとっては敷居の高い場所だった。 「一人で駅そばに入れるか?」 最近若い女性に会う度に質問してみたら、答えは半々。「入れる」と答えた人は全体に地方出身者が多く、高校生くらいから学校帰りに友達と、もしくは一人で列車を待つ時間や、おやつがわりに食べていたとのこと。駅そば自体が友達との社交場でもあり、生活の場として深く根付いていたようだ。 逆に「入れな
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創業7年――。風変わりな外食チェーンが来月9月14日に東証マザーズへ上場する。 資本金は2000万円。そして従業員は110人にすぎず、本社部門には20数人しかいない。その名も「串カツ田中」。肉や野菜、魚、加工食品などを串に刺して衣を付けて揚げる。文字どおりあの、串カツを軸にした居酒屋だ。 串カツ田中は、「ソースの二度漬け禁止」をうたい文句にした串カツを看板メニューとして、かすうどん、牛スジ土手、ちりとり鍋など大阪名物のグルメを中心にさまざまな一品料理をそろえ、もちろんアルコールを中心に各種ドリンクも提供する。一目でわかる白いテントに「串カツ田中」と書かれた看板。間口を広くしてガラス越しに店内の様子がわかり、誰もが入りやすい大衆食堂(酒場)の雰囲気を醸し出しており、接客面でも老若男女、子どもも含めて来店できるような商品・サービスを提供している。 串カツはもともと大阪名物ながら、この串カツ田中
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