10年後の教室。黒板の前に教師が立ち、学生が静かに講義を聞くというスタイルは時代遅れになっているかもしれない。もはや授業は、時間や場所を選ばずに、誰でも自由に受けられるものになりつつあるのだ。 米国では、スタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)といった著名大学や教授の講義が無料で受けられる「MOOC(ムーク、Massive Open Online Course)」と呼ばれるオンライン学習サービスが注目を集めている。 もう1つの動きが「反転学習」と呼ばれる新しい教育手法だ。学生は、事前にビデオ講義で予習しておき、教室では学生同士の議論や発表などの実習を中心となる。教師は、従来型の一方的な講義ではなく、議論を活性化する手助けを行う。日本でも佐賀県武雄市の小中学校が導入するなどの動きはあるが、まだ実例は少ない。 MOOCや反転学習の導入が進む欧米諸国では、これらを組み合わせた授業が