雪原の“足跡”が存在感を増している。夏や秋には見えづらい野生動物の“歩み”を、雪が鮮明に映し出してくれるからだ。 知床の森に続く林道を辿(たど)ると、轍(わだち)の間に大きな足跡があった。人かと思えばヒグマ。前足(まえあし)の幅約18センチ。雄の成獣だろう。 山には誰も使わない割に立派過ぎる道路が多いが、この道は人、クマともによく利用している様子。 雪道を歩くクマを想像しながら、北極の白熊が頭に浮かぶ。温暖化で氷が溶けると、白熊は食料を得るのに相当泳ぎ回らなければならないという。 マタカリプ(「プ」は小文字。冬にうろつくもの)――。冬眠穴を確保しないまま食料の乏しい森を徘徊(はいかい)する困ったクマを、アイヌ語でそう呼ぶことがあった。 クマに衣服は不要だが、どんな生物にも食料と落ち着き場所が要る。それが欠ければ当人は勿論(もちろん)、周りも平静を失うことになる。 白
熱き冬のカーリング 投げたストーンの行方を鋭い眼差しで見つめる敦賀信人さん=網走支庁常呂町で サロマ湖を望む人口5千人の常呂町。静かな冬の夜、続々と人が集まる場所がある。 常呂町カーリングホール。日本初の専用ホールで、いまは町内リーグが真っ盛り。A、B、C、Dの4リーグがあり、約40チームが参加している。リーグ分けの基準は強さのみ。男子も女子も年齢も関係ない。上位チームには、全道、全日本、世界選手権につながる大会だ。 常呂中学2年の女子チーム「grace」は、今季の全道ジュニア選手権大会に出場する強豪だが、町ではDリーグ。「チーム名はこの前まで『キャンディ ストリッパー』でした。女の子に人気のブランドから取った名前ですけど、お母さんたちが『ちょっとねえ』というんで、『grace』にしました。ほら私たち、上品でしょ」と、スキップ(主将)の近江谷杏菜さんらが口をそろえる。 ○ ○ ○
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く