長い不況下で子どもの貧困が深刻化する中、子どもの貧困対策法が1月に施行された。親から子への「貧困の連鎖」を国や自治体の責任で防ぐように定めているが、効果的な施策はあるのか。県内で始まっている取り組みを取材した。 2月下旬、横浜市保土ケ谷区のビルの一室に、区内に住む中学2年の生徒7人が集まってきた。同区が生活保護世帯の中学生向けに開いている無料塾「はばたき教室」で学ぶためだ。 学年末試験を間近に控え、生徒たちは教室にあるドリルをコピーし、テスト形式の問題に取り組んでいた。講師役の大学生が隣に座り、中学生の希望に応じて、どの教科でもマンツーマンで指導する。 ◇ 講師の私大2年のA子さん(20)は、この教室から高校、大学へと羽ばたいた1人だ。 両親が幼いころに離婚。生活保護を受けながら、女手一つでA子さんと弟を育てる母は、病気がちだった上に、パートで家にいない日も多かった。中学生になっ
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