仕事について考えるとき、「失敗=責任を追及されるもの」というフレーミング(とらえ方)になっていることを自覚することは、そこから新しい視点に立って、「失敗=将来のために学び生かすもの」というフレーミングで働くことへの転換、すなわちフレーミング・シフトを起こすときの出発点として大切であることを前回述べた。 しかし、出発したからといって、即座に新しいフレーミングで捉えることができるようになるかといえば、それは容易ではないことも述べた。「変化に対する心理的抵抗」は、誰もが多少なりとも示す態度である。人間は、これまでの自分の考え方を変えることには、極めて消極的なのが一般的である。フレーミング・シフトを円滑に進めるには、どのようなことに気をつけて進めていったらよいのであろうか。 我々が変化への心理的抵抗を示す場合によく行うのが、「どのような状態に変われというのか?具体的にわからないではないか」という疑