リクルートワークス研究所研究員の筒井健太郎は、マネジャーの仕事が「感情労働」化していると警鐘を鳴らす。苦境に立たされるマネジャーの現状と、必要な支援について考える。 感情労働とは、職業や状況にふさわしい言動が求められ、常に自分の感情を管理しなければいけない労働のことをいいます。もともと感情労働の研究は、航空会社の客室乗務員や集金係から始まったのですが、接客・販売、医師や看護師、教員など多様な職業へと広がっていきました。いまやマネジャーの仕事も、そこに連なるのではないかと見ています。 マネジャーの仕事が「感情労働」化していると考えるようになったきっかけは、私がコーチやキャリアカウンセラーとして多くのマネジャーの悩みに向き合ってきたなかで、「まるでカウンセラーみたいな仕事をしている」という声を現役のマネジャーから聞いたことでした。この言葉は、今日のマネジャーの苦境を如実に表していると感じます。