監督にも名を連ね、美味しい役柄をもらう藤村。「HTB」の社員でありながら、タレント活動をおこなえる理由はひとつしかない。それは彼なくして、現在の「HTB」の繁栄があり得ないからだ。藤村がいなければ『水曜どうでしょう』はない、『チャンネルはそのまま!』も当然ないのだ。 有能な藤村ディレクターを見るたびに、僕はある人物を思い浮かべてしまう。その人物とは「スタジオジブリ」プロデューサー鈴木敏夫だ。 なにせ、この2人には共通点が多い。 名古屋出身の高学歴、共にドラゴンズファン。髭面にメガネという外見も酷似している。どんなにお硬い場所でも自分のスタイルを崩すことはない。鈴木は作務衣、藤村はアロハ、これが2人の正装だ。口達者で声質が優れておりラジオのレギュラー番組を持つ、時に役者業もおこなう。互いに天才を見つけ人生がひらけた人でもある。鈴木は宮崎駿、藤村は大泉洋という天才を発見した。そして、2人共に天