【前編】突然の前立腺がん告知、尿漏れパッドを探し回った術後の日々 2024/10/4 都田ミツコ=ライター 日本を代表する演出家である宮本亞門さんは、2019年にテレビ番組の企画で前立腺がんが見つかり、前立腺の摘出手術を受けた。現在も精力的に活動している宮本さんに、がんと診断された当時のエピソードや、術後に経験した後遺症、がんを経験して見えてきたものなど、前立腺がんと向き合った当時の思いをお聞きした。 テレビの健康番組の企画で偶然見つかった前立腺がん 宮本さんは2019年に前立腺がんと診断されましたが、がんがご自身に見つかる前は、この病気についてどう考えていましたか? 宮本亞門さん(以下、敬称略):当時、僕は61歳でしたが、60を過ぎても健康に何の問題もなかったので、「自分はがんになんてかからない」と思っていました。後から知ったのですが、それ以前に受けていた健康診断の結果に、前立腺がんの早