東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は来夏、競技会場などに配置する医療従事者に対し、原則無償で活動してもらうことを明らかにした。延期前も無償が前提だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、医療界には困惑の声が広がる。総勢5000人超を集める計画は見通しが立たず、大会開催を揺るがしかねない状況だ。(原田遼)
「桜を見る会」をめぐる疑惑で安倍晋三前首相が検察の事情聴取を受けた。国会で否定したが、証拠が出た以上、言い逃れはできない。国民に丁寧な説明が要るし、もはや議員辞職にも値しよう。 今年二月の国会でのやりとりを思い出してほしい。野党議員が「桜を見る会」前日に東京都内のホテルで開かれた夕食会の疑惑を追及していた。会費は一人五千円とされていたが、その金額でまかなえるはずがない、安倍氏側が補填(ほてん)していたのではないか、そう野党議員は質問した。
文化庁の登録美術品調査研究協力者会議の座長を務めていた佐藤康宏東大名誉教授が、菅義偉首相が日本学術会議の推薦した新会員候補6人の任命を拒否したことに抗議し座長を辞任していたことが分かった。(望月衣塑子) 佐藤氏によると、10月1日に報道で任命拒否を知り、同3日午後、文化庁の担当者らにメールで「専門家を専門家として尊重しない政府のために働くつもりはない。今後は政府関係の仕事はすべてお断りする」「会議直前で迷惑をかけるが、多少とも迷惑をかけなければ抗議の意味もない。よろしく御理解願う」などと辞意を伝えたという。5日に担当者から電話で慰留されたが、意思は固く、別のメンバーを座長にしてもらうことで合意し、7日付で辞任した。 佐藤氏は「菅首相や杉田和博官房副長官は、一貫して戦争目的の科学研究に慎重な姿勢を示してきた学術会議を邪魔な存在とみなし、特定秘密保護法や安保関連法に異を唱えてきた6人を意図して
菅義偉首相は臨時国会が事実上閉会することに合わせ、4日午後6時から首相官邸で記者会見を行った。外遊時を除いて首相が会見を開くのは、9月16日の就任時以来2回目。 新型コロナウイルスの感染が続く中、これまで情報発信が少ないと指摘される菅首相が感染対策に何を語るのか。日本学術会議の会員候補6人の任命拒否問題や、安倍晋三前首相主催の「桜を見る会」を巡る疑惑への説明などが焦点だった。約50分の会見の内容とは。
都庁敷地に再び置かれた三角コーンと、それらをつなぐポール。奥が敷地で、手前に歩道がある=21日、東京都新宿区で 生活困窮者が支援団体から食品を受け取るため列をつくる東京都庁敷地の一部に、都が複数の三角コーンを突然設置した問題で、都は14日に続き21日もコーンを置いた。敷地に入らないようにという警告とも取れる措置が繰り返され、支援団体や利用者から困惑する声が聞かれた。
菅義偉首相が目玉政策に位置付けるデジタル化推進の一環として、マイナンバーカードの普及促進に力を入れている。2022年度末までの全国民の取得を目標に掲げ、来年3月には健康保険証としての利用を開始し、運転免許証との一体化も計画。利便性の向上を図るが、国民には個人情報の漏えいなどを不安視する声も根強く、任意のはずの取得が事実上の強制になるのではないかとの懸念もある。(井上峻輔)
横浜市が、林文子市長が意欲を示すオペラやバレエを主体とする劇場の整備を巡り設置した有識者会議の様子を記録した動画をホームページに公開した際、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)に関連した委員の発言を削除したことが分かった。議事録からも削除する方針。市幹部は「市民を刺激する可能性があった」と説明するが、発言した委員は「残念だ」としている。(丸山耀平)
昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われた参院議員河井案里被告(47)の公判が19日、東京地裁で開かれた。検察側は、夫で元法相の衆院議員克行被告(57)=同罪で公判中=が作成したとされる「現金供与先リスト」を消去したインターネット業者が、元法相から「流出したらまずいものを消したい」と依頼され、復元できないようにしたとする供述調書を朗読した。 検察側は、元法相と案里議員のどちらが供与するかや金額を記載した地元議員らのリストを作成し、自宅や議員会館の事務所のパソコンに保存していたと主張している。 ネット業者の調書によると、元法相は選挙違反疑惑の発覚後、業者に「事務所スタッフがデータを持ち出した可能性がある」と相談。完全に消去するよう依頼し、業者は市販ソフトを購入して作業した。報酬として元法相が支部長を務めた自民党広島県第3選挙区支部から約82万円の支
LGBTなど性的少数者を巡り、東京都足立区の白石正輝区議(79)=自民=が、同性愛が広がれば足立区が滅びる、との趣旨の発言をし批判を浴びている問題で、足立区議会は19日、白石氏から発言の一部を取り消す申し出書が提出されたことを公表した。20日の本会議で許可されれば、「足立区は滅んでしまう」などの白石区議の発言が議事録から削除される見通し。区議会ホームページの動画からも関係部分は削除されるという。
17日に営まれた故中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬を巡っては、1億円近い国費の支出や、政府が全国の国立大などに弔意の表明を求める通知を出したことが、不適切だとして識者や野党から批判された。政府はいずれも問題ないと強調するが、説明の根拠は明確ではない。
日本学術会議が推薦した候補者6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題をめぐり、学術会議に関して誤った情報が、著名人や記者らによって次々とインターネットやTVを通じて発信され、あたかも事実のようにとらえられて拡散している。専門家は「発信者側が正確な情報を事実に基づき発信するよう努力するとともに、受け取り側も真偽を見極める力をつけていく必要がある」と指摘する。(望月衣塑子)
「自分の後任を指名できる」「ずっと答申を出していない」―。日本学術会議について、組織の硬直化や存在意義を問う声や、年間10億円の国庫負担から監督権の正当性を訴えるなど、菅義偉首相の任命拒否問題から論点をそらす動きが出ている。会員の選び方や、活動実態はどうなっているのか。(梅野光春、望月衣塑子)
「PCR検査は誤判定がある。検査しすぎれば陰性なのに入院する人が増え、医療崩壊の危険がある」―。新型コロナウイルスの感染が拡大していた5月、厚生労働省はPCR検査拡大に否定的な内部資料を作成し、政府中枢に説明していたことが、民間団体の調査で判明した。国民が検査拡大を求め、政権が「件数を増やす」と繰り返していた時期、当の厚労省は検査抑制に奔走していた。 厚労省の資料は「不安解消のために、希望者に広く検査を受けられるようにすべきとの主張について」と題した3ページの文書。コロナ対策で政府関係者への聞き取りをしたシンクタンク「アジア・パシフィック・イニシアティブ」(船橋洋一理事長)が8日公表の報告書に載せた。 文書では「PCR検査で正確に判定できるのは陽性者が70%、陰性者は99%で、誤判定が出やすい」と説明。仮に人口100万人の都市で1000人の感染者がいるとして、全員に検査した場合、感染者10
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