カイロ近郊のギザで13日、ピラミッド観光の客足が戻らず、手持ちぶさたで過ごす御者のアブドさん(中央左)ら=越田省吾撮影カイロ近郊のギザで13日、ピラミッド観光の客足が戻らず、手持ちぶさたで過ごす御者のアブドさん(手前)ら=越田省吾撮影 【カイロ=北川学】エジプト政変の余波で閉鎖されていたカイロ近郊ギザのピラミッド地区の観光が、9日から再開された。ただ、今のところ訪れる人は少なく、客相手の馬やラクダも退屈そうだ。インターネットの交流サイト「フェイスブック」では、観光をもり立てようと新たな呼びかけが始まった。 「コニチハ」「山本山〜」。「カフラー王のピラミッド」の前でたむろする馬やラクダに近づくと、観光客を乗せて歩かせる御者たちが知る限りの日本語で客引きを始めた。アブドさん(24)は「仕事を始めて15年。こんな危機は初めて」と嘆く。周辺に観光客は数人で、閑散とした様子は痛々しいほどだ。