インタビューに答える東京造形大の前田朗教授 ネット右翼などと呼ばれる人々が、在日コリアンなど外国人を「殺せ」と叫ぶような街頭デモを頻繁に行うようになった。人種差別に基づく言葉の暴力「ヘイトスピーチ」(憎悪発言)を放置していいのか。 東京造形大教授の前田朗氏にその背景と対応策を聞いた。 ―ネット右翼とも呼ばれる「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などが現れた背景は。 「ネットで社会への不満やストレスをぶつけていた人たちが、外に出てきたということ。かつてのような政治的な対立構造が見えづらくなっている中で『在日朝鮮・韓国人』という共通の敵を見いだし、そこに飛びついて批判を始めた。当初は従来の在日コリアンや外国人への差別の延長線上にあるものとして見ていたが、内面の不満の発散が主な目的という特徴もある」 ―内面の不満とは。 「日本が経済的に困難な状況に直面する中で、就職難やリストラなどにより、自