障害児が学ぶ全国の特別支援学校で、深刻な教室不足が起きている。 倉庫を教室に転用したり、1教室をカーテンで二つに仕切ったり。発達障害などで入学してくる子どもが増え続けているためとみられる。政府内では障害児教育のあり方を巡る議論が進められているのに、障害児の教育環境は悪化するばかりだ。 知的障害の小中学生が通う東京都立小金井特別支援学校の校舎は、鉄筋コンクリート造り2階建て。一般教室はもともと18室だった。ところが、児童生徒数が10年前の1・5倍の約150人に膨らんだ結果、家庭科室などの特別教室、更衣室や印刷室、廊下の一部まで一般教室に転用。特別教室をカーテンやロッカーで仕切って2クラスで使い、何とか35教室を作り出している状態だ。