神奈川県相模原市の知的障害者福祉施設で19人が死亡、27人が重軽傷を負った事件。逮捕された植松 聖 ( さとし ) 容疑者(26)は、今年2月まで約3年間、その施設で働いていた職員だった。「障害者は死んだ方がいい」などと、障害者の人権を侵害する発言をしていたことも分かり、関係者を 震撼 ( しんかん ) させた。重症心身障害のある長女マキさん(43)の母親で、障害者の自立を支援する社会福祉法人「プロップ・ステーション」の理事長・竹中ナミさんに、この事件をどう受け止めたのか、障害者福祉の未来はどうあるべきか寄稿してもらった。 あの朝、背筋が凍った 消防隊員と救急車両が慌ただしく行き交う現場付近。植松容疑者は2016年2月、「自傷他害の恐れがある」として精神保健福祉法に基づき措置入院していた。事件はその4か月後に起きた(神奈川県相模原市緑区で、2016年7月26日撮影) <<あまりにも理不尽で