教育関係者らを集めたセミナーで読字障害の「ディスレクシア」の症例や支援について語る平谷美智夫院長=7月、福井県永平寺町の福井県立大学 知的発達に遅れはないものの、特定の学習領域に困難がみられる「学習障害」のうち、読み(読字)に関する障害を「ディスレクシア」と呼ぶ。文字を音声に変換する脳の働きに問題があるため、文字を読むことが困難となり、書くことも苦手になる。福井県内の専門医は「ディスレクシアの児童は、読み書き中心の学習につまづき、学校そのものが嫌いになる場合が少なくない。早い段階での療育や長期的見通しを持った指導が重要」と訴える。 ■国内人口の1~3% ディスレクシアは、学習障害で最も頻度が高く、世界の全ての地域で確認されている。日本では人口の1~3%とみられている。 就学前の子どもでは「文字に興味を示さない」「言葉を逆から言えない」など文字への関心や音韻意識の弱さがみられる。小学生以降は