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ブックマーク / med-legend.com (32)

  • 医学都市伝説: 頻回

    2004年05月18日  頻回 [ネタ] 一昨日の日記で、「頻回」という言葉を不用意に使ってしまったのだが、これは来特殊医療業界用語なので、普通の文脈では使わないようにしようと思っていたのだった。それを知ったのはちょっと前に来た医療関係の宣伝用MLで、業界系ウンチク紹介という囲み記事だったのだけれど、30年以上普通の漢語だと思って使っていた私には、ちょっと目からウロコであった。 実際、「頻回」の意味を普通の辞書、例えば手近にあった「広辞苑」「岩波国語辞典」で引いても載っていない。あちこちのオンライン辞書を引いてみると、三省堂のディリー国語辞典を使っているオンライン辞書ではダメ。ただ、gooのオンライン国語辞書は同じ三省堂の「大辞林」だそうで、そこでは意味が引ける(インフォシークでも同じ辞書を使っている)。しかし、その文例はやはり医療業界用例のようである。 Googleで「頻回」を検索する

    AFCP
    AFCP 2011/01/19
    ほんとですねえ、勉強になりました。こんな記事
  • 医学都市伝説 | 良い誤診、悪い誤診

    昔々、どこやらの内科教授が引退するときに、自分の誤診率を30%だったか、もうちょっと低かったか忘れたが、そのぐらいだと発表し、世の医療関係者はその低さに驚嘆した、なんて話をよく聞かされた。 今なら診断手段が格段に進歩しているので、身体疾患になった人が大病院でごちゃごちゃと検査を受ければ、まず誤診率は0%になるだろう。ちゃんと診断がつくことと、治療ができると言うこと、ましてやその病を持った人が苦しみから解放される、と言うことはまったく別の話ではあるものの。 精神科医療の領域では、昔はこの「誤診」はそれほど問題にならなかった。言うならば分裂病群とうつ病群、そして神経症群の3つ位しかないのである。アミダくじで決めたって、イチローの打率を越える結果がでる。 分裂病に関しては、あんまり言語化されないようなフィーリング診断が決め手で、言うならばこのフィーリングを感じ取れるかどうかが精神科医の専門性なの

    AFCP
    AFCP 2010/06/18
    うちの病院の若者たちにこのお話は通じるかしらん…。医学都市伝説。"良い誤診、悪い誤診"
  • 医学都市伝説 | ラミクタールはすごい薬だ

    今日の日付の「Kyupinの日記」に、解離性障害患者の治療経過が書いてあり、その中で「全く、ラミクタールは凄い薬だよ」と記されてあった。ほんと、ラミクタールはすごい薬で、今まで仕方なしに放置するしかなかった状態をかなり解決してくれると私も思う。 私はkyupin先生とは微妙に薬の使い方が違うのだが、この点ではまったく同意見である。滅多に製薬会社のMRさん(まあ、セールスマンみたいなものだと思ってください)と話すことのない私も、ことラミクタールに関しては、「これほど効く薬は見たこと無いよ」とおベンチャラを言ったことがあるほどで。 いわゆる双極性感情障害、昔の言い方なら躁うつ病であるが、その感情不安定性には抗うつ剤そのものが関与していると言うEBM認識が広まったのはここ最近のことだ。しかし、リチウム製剤やデパケン、エクセグラン、テグレトールという抗てんかん薬系の感情安定化薬の使用が一般化した後

  • 医学都市伝説 | 病院機能評価

    職場で「病院機能評価」なるものが進行中で、普段の仕事など放り出しての大忙しである。業界人ならご存知だろうが、この「病院機能評価」は現場の医療従事者には悪評フンプンなのだが、経営者や管理的立場にある部分からは、それこそ神の恩寵のごとく崇められ、魂を売ってでも得たがるものである。そう商売につながるとも思えんのだけどね。 それを行う日医療機能評価機構というのは、私に言わせれば何のことはない、古手の医療関係者たちの天下り組織みたいなもので、やっている事は要するに「タカリ」行為とも言える。医療と言うものは治療者と患者の二者関係が何より基なので、マニュアルがあるのないの、壁に病院理念を書いたものが張ってあるのないのといった、しょうもないことにイチャモンつけられたって、シンボリックな意味しかないのである。 かなりの大金を出して、そうしたイチャモンを受け入れ、評価認定して貰いたがる理由が分からない。も

    AFCP
    AFCP 2010/01/22
    心底同意。
  • 医学都市伝説 | 暴力的ゲームは青少年に害をもたらさない

    先月末、グランドセフトオート(GTA)4(PS3版・XBOX版)が発売され、好調な売れ行きをみせている。一部には、こうした暴力的なゲームが若者の非行や暴力的傾向を助長すると危惧する意見があるが、ビデオゲームの影響に関する著作を重ねている精神医学研究者たちは、心配するに及ばないという。 ハーバード大学の精神医学研究者であり、メディアにもよく登場する、ローレンス・カトナー博士と、そののシェリル・オルソン博士によって書かれた「グランドセフト・チャイルドフッド:ビデオゲームの驚くべき真実と両親が出来ること」というモノグラフでは、ビデオゲームと青少年の暴力傾向について、詳しく考察されている。 その副題でほのめかされているように、著者たちの意図は、両親に健康的な指針を示し、最近の感情的な反ゲーム風潮に対応できるよう、適切なアドバイスを行うことである。 カトナーとオルソンは、2004年から2006年に

  • 医学都市伝説 | ドルフィンセラピー:怪しいデータ・怪しい効果

    <Anthrozoos:Sept 2007収載論文抜粋より>イルカ介在療法”Dolphin-Assisted Therapy (DAT)”はある種の疾患や発達障害に対する治療的選択として、次第にポピュラーになりつつある。飼育されたイルカと一緒に泳いだり、触れあう機会を得ることで、治療効果を期待する、というものだ。 しかし、この治療的介入活動の有効性に対して、信頼できる科学的根拠が欠けているという指摘がなされている。論文では、1998年から8年間の間に発表されたDATの効果に関する主要論文5つを検討した。 そして、それらすべての論文に方法論的欠陥があり、正当性を主張するにはいくつかの困難が内在していることを示した。DATは一次的な気休め以上のものではなく、有効な治療として認められるための証拠を欠くものだと結論付けられる。<Via><元論文全文(PDF)> この論文が取り上げた治療報告論文

    AFCP
    AFCP 2008/04/19
  • 医学都市伝説 | 科学研究者の20%はスマドラを使用

    今年の1月、ネーチャー誌は読者に対して中枢神経刺激-認知強化薬の使用について、非公式的調査を開始していた。その結果、科学研究者のかなりの部分がそれらの薬物を使用しており、薬物使用に対する態度も複雑なものである事が明らかになっている。 先々週、米国国立衛生研究所 (NIH)はプロビジルやリタリンなどの中枢神経刺激剤による科学者の「ブレイン・ドーピング」を禁止する準備をしている、というプレス・リリースだと称する記事が、あちらこちらのブログや個人サイトで公表された。 後に、これは一部の研究者の思いつきによるエイプリルフール・ジョークである事が判明した。記事からリンクされていた世界反ブレイン・ドーピング運動のウエブサイトもまたニセモノだった。 しかし、科学研究費を得るためには、ドーピングをしていないという宣誓供述書が必要になるというもっともらしいデマを流した人もいて、中枢神経刺激剤使用に関するネー

  • 医学都市伝説: ニャンともしまらぬ中傷メール

    ネットでよく見かけるフォトショップ写真を使って、保護活動をしている女性を中傷したカナダ人男性が、精神鑑定を命じられた。 スチュワート・ブライト(62)は、中傷と小児ポルノ所持の罪で起訴されていたが、11月20日、エドモントンで開かれた公判で、その罪を認めた。 公判に提出された証拠によれば、ブライト被告は地域で保護運動の代表として活動しているマージョリー・ハーベイ女史と一緒に暮らしていたが、最近になって仲違いするようになっていた。 被告は、ハーベイ女史が保護しているを無意味に殺しているという、ニセ告発メールを600人ほどの保護活動サポーターに送りつけ、その際、左上画像を添付していた。 この写真は、ブライト被告が中傷メール送付を認めた際、法廷内で公開された。なお、被告は2月7日の判決の前に、精神鑑定を受けるように命ぜられた。<こちらの記事より引用> 気で中傷するつもりなら、この画像を添

  • 医学都市伝説: スケベな事を考えると痛みが和らぐ

    学生を被検者にして行われたジョンホプキンス大学の研究によれば、お好みの性的空想を心に浮かべる事は、疼痛を和らげる良い方法である。 疼痛と気分の関連性という著者の理論に沿って行われたこの研究は、簡単でコストのかからぬ疼痛軽減策を様々な分野で提供すると、研究主幹の麻酔科医、ピーター・S・スターツ博士はいう。「これは医師が疼痛を抱える患者へのアプローチ方法を変えるかも知れません」。 疼痛刺激は強いネガティブ感情反応を引き起こす。従って、ポジティブな感情でバランスを取れば、疼痛は軽減できるに違いない。この研究は、性的空想が疼痛刺激に抗して、ポジティブ感情反応を生む効果を調べている。この理論は、感情を処理する視床が、同時に疼痛反応にも関与していると考えられていることに基礎となっている。 実験ではまず、40人の学生に氷水に手を入れさせ、耐えられなくなるまでそのままにしているようにさせた。二度目の実験で

  • 医学都市伝説: リタリンうつ病適応削除へ

    2007年10月17日  リタリンうつ病適応削除へ [医学・科学関連] けさの毎日新聞に、精神薬理学の権威である風祭元帝京大名誉教授のインタビュー記事(ウェブ魚拓)が掲載されていて、リタリン規制に関する専門家のちゃんとした意見を伺えるのだろうと思ったら、要は単純なリタリン排斥論だったのでガッカリである。 おまけに、夕刊には製造元のノバルティスが、この薬のうつ病適応削除を正式に申請したとの報道(ウェブ魚拓)である。この薬について、マスコミがなんぼ見当外れのことを言おうと、専門家による理性的な判断が最終的には行われるに違いないと思っていたので、かなり脱力してしまった。 私はリタリンと言う薬はかなり有用性の高い薬だと思い、現実に結構よく使う。勿論、その適用にはちゃんと原則を設けているつもり。一番よく使うのは、老人のうつ病に対してで、三環系抗うつ剤やSSRIがあまり効かない例や、副作用のために増量

  • http://med-legend.com/mt/archives/2007/09/post-1162.html

  • 医学都市伝説: ある紹介患者

  • 医学都市伝説: 断眠は頻尿の原因になる

    2007年8月15日  断眠は頻尿の原因になる [医学・科学関連] 尿産生量はサーカディアンリズムに従っており、日中は多めであっても、夜間には減少して、睡眠の持続性が得られるようになっている。この夜間尿量の減少機構には、様々な要因が関与しており、ホルモン、血流、その他の睡眠に関連する要素が含まれていると考えられているが、詳細はなお不明である。 この度、テネシー州・オースチンで行われた生理学学会において、デンマーク・オーフス大学の研究者が、ボランティアを対象にした断眠実験で、尿量増加と、尿中電解質増加がみられることを報告した。この所見は、女性より男性においてより著明であった。 研究者たちは男女それぞれ10名のボランティア(19歳から35歳)を対象に、合わせて二日間の観察時間を設定し、そのうち一日をランダムに選んで断眠セッションをもった。比較観察の時期を通じて、彼らは一時間おきに血圧、脈拍、尿

  • 医学都市伝説: 精神療法家、多重人格障害者をカモに

    ドイツの精神療法家が、自分が治療していた多重人格障害をもつ女性患者の弱みにつけ込み、性交渉をもったり、身の周りの世話をさせ、休暇で使う金を無心していたとして告発された。被害者からの告発に対して、この治療者は個人情報保護を理由にコメントを拒んでいる。 ドイツ人女性、モニカ・ミルテさん(44)は、多重人格障害と診断され、精神療法専門家であるペーター・ブレーカー(43)の治療を受けていた。彼女の状態はほぼ安定していたが、時に「キャスリン」、「フィニヤ」、「レオニー」という他人格が出現することがあった。 彼女(モニカ自身)の訴えによれば、ブレーカー心理療法士は病状につけ込んで性行為を行ったり、家事に使役し、自分のためにローンを組ませたりしていたという。 「ブレーカーは私以外の3つの人格がお好みで、彼女たちを自分の欲望のために利用していたのです。彼はキャスリンと性行為を行い、フィニヤを買い物に付き合

  • 医学都市伝説: グアンタナモ拘禁者、魂の訴え

    タリバンの一員だとして、2001年12月にアフガン・ペシャワールで拘束され、すでに5年間米軍グアンタナモ収容所の独房に隔離されているアルジェリア人が、米国政府を相手に訴訟をおこしている。自らの解放ではなく、拘束の継続を求めて。 アーメッド・ベルバチャ(38)は、アルジェリアで国有石油会社の会計係として働いていたが、1999年、政府軍の召集をうけ、祖国から逃亡した。おりしも同国は内戦のさなかで、イスラム原理主義反政府組織から、召集に応じれば人と家族を殺害すると脅されたと人は訴える。 彼はフランス、英国の難民収容所で暮らしていたが、そこで2001年夏に友人からパキスタンに渡って宗教教育を受けるように勧められて、それに従った。そして、同国からアフガニスタンへ越境していた。 しかし同年9-11事件が勃発し、米軍のアフガン侵攻によって彼はパキスタンに戻ったが、そこで賞金稼ぎの村人に拘束され、タリ

  • 医学都市伝説: ロンドン五輪ロゴがてんかん誘発

    ロンドンオリンピック組織委員会は、6月4日、ロンドンオリンピック公式ロゴを発表した。ロゴはご覧の通りの派手な色遣いと、高度に抽象化された図柄を特徴としている。 組織委員会チェアマンのセバスチャン・コー氏は、「これはロゴではなくてブランドだ。これは我が国で開催されるゲームが、オリンピック精神を世界すべての人に伝えると決意を象徴している」と意気軒昂である。しかし、40万ポンド(1億円弱)をかけたこのデザインに対するロンドンっ子たちの評価は、決していいとはいえない。<Link1:Link2> しかも、てんかん治療の専門家と関係者団体が、このロゴが光てんかん発作を誘発する危険があると主張し、現にこれがTVで放映されたために発作を起こしたという訴えが複数寄せられているという。 組織委員会は公式ページから、このロゴの動画版をあわてて外すという騒ぎになった。TVやウェブ版では、ロゴは赤、橙、青、緑と言う

  • 医学都市伝説: DSM-IV病名ジェネレータ

    2007年5月21日  DSM-IV病名ジェネレータ [医学・科学関連, ウェブサイト] DSM-IV風の精神障害病名を、ボタンクリックだけで次々に作ってくれるサイト。<Link> 早速やってみたら、「病的反社会性同一性機能障害」"Pathological Antisocial Identity Dysfunction (PAID)"てのが出てきた。反社会性が一貫しているなら、それはそれなりに同一性が維持されているんではないかと思ったりするが、まあ、遊びなので細かいことは言わぬことに。何てったって、PAIDという頭文字がいいじゃないか。 このサイトには、DSM-IVのような分類基準としてかなり妙なところがある病名を根拠にして、精神医学が人々にレッテルを貼り、大量投薬が正当化され、それによって巨大製薬資が肥え太っていると告発する意図があるらしい。 その主張には理解できる部分がないではないが

  • 医学都市伝説: ルシファー効果

    スタンフォード監獄実験という心理学実験について、聞いたことがある方は数多いであろう。1971年夏、スタンフォード大学心理学教室のフィリップ・ジンバルドによって計画され、予想以上の問題点を露呈して予定日程なかばで中止された実験である。Wikipediaにその詳細がアップされているので、興味ある方は参照して頂きたい。 この実験が意図していたのは、人間の残虐性というものが個別的な性質によるものなのか、社会的な役割によって導かれるものなのかを確かめることであった。実験は、ボランティアから、性格や行動上の偏倚が少ないと判断された被験者21名を、ランダムに囚人10人と看守11人に振り分け、2週間の予定でその行動を観察した。 彼らは大学の地下室にしつらえられた「監獄」に送られ、囚人役、看守役それぞれに対し、いかにもそれらしいコスチュームや行動原則が割り振られたのだが、実験開始直後から、当初の設定を超えて

  • 医学都市伝説: ノラの新しい鼻

    AFCP
    AFCP 2007/05/05
    小児の美容形成外科治療
  • 医学都市伝説: ちょっと落ち込む夜

    2007年03月01日  ちょっと落ち込む夜 [医学・科学関連, 日常] 受け持ちの患者さんの病状について、裁判所に意見書を提出する羽目になり、提出したのはいいのだが、今度は被告側からさらに反論が来てしまい、追加意見書をまた出すことになった。 ある出来事以後、受け持ち患者Q氏が日常生活を送る上で多大の困難を覚えるようになったと言う主張に対し、その困難に対して補償をする立場の相手が、その出来事とQ氏の困難は無関係だと反論し、裁判になったのである。具体的なことは一切述べられないので、こんなあいまいな話になるのをお許しいただきたい。 Q氏が私の外来に現れたのは、原因とされる出来事が起こって一年ほどたったころであった。彼にはすでに他の医療機関で、最近よく話題となっている診断名がつけられていた。来の定義とは若干ずれるのだが、その診断名自体、そう名づけたからといって別に治療的な展望が開けるわけでなく