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ブックマーク / childdoc.exblog.jp (56)

  • 自分の診療スタイルが自分で分かるかどうか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    むかしから自分の声が嫌いで、自分の声の録音はまともに聞けない。でもそんなことを言っていては良くないんじゃないかと、うすうす思っている。いちど自分が外来診療とか病状説明とかしているところを録音して自分で聞いてみるというのはどうだろうかと思う。客観的に自分の芸風を眺めるといろいろと悟ることがあろうと思う。こんなふうにしゃべっていたのかと愕然とすることになりそうな気がする。 怖くてなかなかできないけど。 狷介な性格をしているので他人のアラはことさら目につく。隣のブースから漏れ伝わってくる問答を聴いてて、質問に答える口調がいちいち相手をたしなめるような口調になっている医者が意外に多い。そんな答え方をしたら質問したお母さんが質問したことを恥じるじゃないかと思ったりする。そもそも答えになってないことさえある。「何かあったらまた来てください」「どんなときでしょうか」「なーにかあったらきてください」・・・

    自分の診療スタイルが自分で分かるかどうか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
    AFCP
    AFCP 2009/11/26
    自戒の意味をこめて…。それはともかくお母さんにも多いな、これ。学校の先生にも…。
  • ビンディングペダルの練習 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    当直明けて帰宅。小雨に晴れ間が見えたのでロードバイクを持って出て、自宅前の路地で発進・停止の練習。底とペダルが貼り付く「ビンディングペダル」の着脱に習熟することが旨である。片足をペダルにはめて発進し、もう片足もはめて2~3回回す。それから片足を外してサドルの前方へ降りながらブレーキをかけ、停止すると同時に足を地面に着く。その発進・停止を延々繰り返す。 とくに停止が難しい。ハーフクリップにはだいぶ慣れているが、ビンディングは一段階外れにくい。停止する前に意識して外しておかなければならない。ママチャリのように車輪の回転がとまったときに傾いた方の足を地面に着こうと構えていると、足をペダルにとられたまま転倒することになる。立ちごけというらしい。 いちおう両足とも練習したが、私の場合は左足をペダルに付けたままにして右足を脱着する方が簡単なような気がする。しかも私が立ちごけしそうになるときは、だい

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  • いつまで保てばよいとお考えか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    アメリカで地下水を汲み上げて農業を行っている土地で、とうぜん塩害がすすんで農地はだんだん傷んでくるのだが、それでは先行きがダメだろうという問いに農夫が答えて曰く、いや俺が生きてるあいだ保ってくれたら良いんだ、とのこと。いちおう農村地区の出身である私としては、田畑というものは代々受け継いで末永く耕してゆくものだと、なんとなく信じ込んでいたので、この農夫の考え方には意表を突かれた。ネタの出所が不明で恐縮ではあるが、そういう考え方もあるんだという驚きばかりが記憶に残っている。 ジャレド・ダイアモンド著の「文明崩壊」に出てきたエピソードだと記憶していたが、改めて読み返してみるとそれらしき記載に出くわさない。ただこの名著にも、3年くらいの契約で借地して農業をやる人間がむちゃくちゃな土地の使い方をするという記載がある。同様の発想なのだろう。彼国のお百姓の名誉のために付け加えれば、土地を大切に耕す農家も

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  • 君たちは要らない | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    昨夜はNHKで医療再建云々の特集があったらしい。見なかった。当直明けの日に見て楽しいお話じゃなさそうだからテレビは息子に譲った。見なかったことを喧伝されてもNHKにはいい面の皮かも。でもけっきょくNHKまで出向く暇のある連中が語らってる番組なんだよな。発言中の出演者の携帯が鳴って「あ、すいません呼び出されました」とか言って出て行くようなシーンはなかったのかな。 でも医療の再建がなったとして、その中心にいるのは、いま現在においても医療の最先端にいる面々なんだろうなと思う。崩壊する最前線においても優先的に資源が集まってくる場所で、崩壊なんぞものともせず(あるいは気付きもせず)ばりばりと活躍している面々が、崩壊と再建のあとも医療の中心であり続けるんだろう。崩壊と再建というのはけっきょくは崩壊のあおりを受けてわあわあ言ってる我々みたいな泡沫が洗い落とされるだけのことなんだろう。中心の彼らにしてみれ

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  • こどものおいしゃさん日記 : 文部科学省がNICUをつくる

    文部科学省がNICUのない8つの国立大学にNICUをつくるとのこと。突拍子もないことを言い出すものだと驚いた。ノーベル賞の南部博士を招聘して科学忍者隊を結成することにしたくらい言われたらもっと驚いたかも知れないけど。 科学忍者隊なら5人で済むけど、NICUを回すのにリーズナブルに行くなら一カ所5人じゃ済まないんだよね。まさか今さら当直と超過勤務で回そうとか言わないよね。ギャラクターなみに構成員あつめないと苦しいんだけど、各大学に人は集まるんだろうか。一般小児病棟とはまた別に当直をたてなければならないし、医師の数だけでもそうとう必要なんだけれどもね。 いろいろしんどいことはあっても、なにさまNICUは小児科でももっとも儲かる部門なんだから、今までその土地の大学病院にNICUがなかったってのはなかったなりの理由とか事情があるものなんだろうと思う。マンパワーが足りなくて小児科一般病棟の当直とは別

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  • 尊厳とか輝きとか | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    6日土曜の午後、大阪で開催された日小児科学会の倫理委員会公開フォーラム「子どものいのちの輝きを支えるために ー重度障害をもった子どもの人権と尊厳をどのように守るかー 」という催しに参加してきた。午前の外来を終えてNICUを一回りしてから京阪で大阪へ出たので拝聴できたのは後半だけだったが、それでも、さいきん薄れかけたモチベーションを持ち直すのにはよい機会だった。 重症児の医療の歴史は、まったく医療の対象とすらされなかったという先史時代を経て、何が何でも救命延命するという黎明期があり、それはちょっと非人間的にすぎないかというアンチテーゼが公に語られるようになった革命の時代を経て、今に至るというのが私の理解である。 このアンチテーゼ、もう気管内挿管とか人工呼吸とかでやれる治療行為をすべて行って延命一辺倒の生涯を送らせるのではなく、治療行為の内容を選択してでも(その結果として計測される生涯時間は

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  • 替わりがあるなら大歓迎 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    土曜日当直。準夜帯にうとうと仮眠したが、 NICUでの急変だとか早朝の緊急帝王切開立ち会いとその後のNICU入院処置だとかで深夜帯はほとんど眠れず。ベッドに入るたびにPHSが鳴る状態。朝からNICU直を若手に引き継いで、病棟回診だとか休日外来とかやって(実際はほとんど動けず周囲にはそうとう迷惑をかけた)、14時頃に帰宅した。ジロ・デ・イタリアの第14ステージをつけてみたが、うとうと居眠ってしまうのであきらめて睡眠。19時頃に娘に起こされて晩飯。風呂に入ってまた寝て、午前5時に新生児搬送で呼び出し。7時にいったん朝飯をべに自宅へ戻り(徒歩5分なのがありがたい)、8時出勤して短距離の新生児搬送、その後は普通の月曜日の小児科外来。午後も受付時間外の外来をぼちぼち診て、夕方はNICU当直の先生が伏見まで新生児を迎えに行く間の留守番で23時まで居残り。居残り中もぼちぼちと時間外外来を診察する。片道

    替わりがあるなら大歓迎 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
    AFCP
    AFCP 2008/11/12
    "最近は医療ブログはほとんど読まない。とくに医療崩壊を扱うサイトはまず読まない。読まなくても崩壊しかかってるのは分っている。" それでも毎日見てしまうのは確かに怖いもの見たさ。そろそろ僕もやめようかな…。
  • 都立墨東病院のことなど | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    ようやく中1日で3連の当直シリーズが明けたと思ったら、東京で重症の妊婦さんの搬送を受け入れられなかった件が問題になっていた。なんだか辛いとかしんどいとか個人的なことを言うのが小さく感じられてしまったので、しばらくあれこれ考えていた。 このときに現場でなにが起きていたかを、いちおう周産期医療の周辺で現在もごそごそ動いている身としては、想像できなくもないような気がする。泥沼にはまりかけている紹介元と紹介先のあいだでの言った言わなかった論争までふくめて。そういう立場にいるからこそ、あんまり、当時の状況について想像でものを言うのはためらわれる。大きい声が出せるのはそとにいる人だけだ。まあ、外にいればこそ客観的なお話もできるという利点はあるし、あながち大きい声は下品なばかりとは言えないけど。 ご家族の無念は察して余りある。ご冥福を祈りたいと思う。それは当たり前である。当たり前すぎて、書くだけで読者諸

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  • 早期からの経静脈的アミノ酸投与 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    超低出生体重児では、脳室内出血とか慢性肺疾患とか動脈管開存症とかいった合併症がそれほど重篤でなくても、なんとはなく体重増加が悪い。出生予定の時期に体重2500gを越えている子は珍しかった。それが普通だと以前は思っていた。子宮外では自分で呼吸し消化しなければならない。胎盤・臍帯という極めて高度の呼吸・栄養装置を切り離され未熟な肺と腸を未熟な脳がコントロールして自律しなければならない以上、ある程度の歩留まりは避けられないと思っていた。 解決策はコロンブスの卵的に簡単なところにあった。出生当日からの積極的な経静脈的アミノ酸投与である。胎内で臍帯経由で母体から入る潤沢な供給には及ばないにしても、せめて体組織を維持するために必要な1日体重kgあたり1gのアミノ酸を、出生後も絶やさず投与して飢餓期間を作らないようにするというやりかたである。 以前はブドウ糖液で輸液を開始し、日齢2から母乳投与開始、母乳

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  • どうやら控訴はしないらしいし | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    まったく予想通りに無罪判決だったわけだが。どこをどうひねれば有罪判決が出るやら私ごときには皆目見当も付かなかったのだが。検察も控訴しない方針だと伝わってくるのも理の当然であろう。しかし理の当然を言えば逮捕もあり得なかったわけで、ときに現実は想像力の限界を超えたことが起こるから厄介で。 すみません心嚢穿刺やったことないのに救急から手を引いてません。 今日の朝日新聞の朝刊に(うちは大阪社の13版で29ページに掲載)鳥集徹という人の「大野病院事件『産科医無罪』で終わるな」というご意見が掲載されていた。 だが、捜査機関が介入したおかげで、明らかにされた事実があったことには違いない。つまり、医師が中心になって行った病院や県の調査では、遺族が知りたかった「真相」をすべて明らかにすることはできなかったのだ。この事実を、医師側はもっと謙虚に受け止めるべきではないだろうか。 と説き、医療側は捜査機関が介入

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  • 昨年の未熟児新生児学会には片岡直樹先生が招かれていた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    医局の机を片付けていたら日未熟児新生児学会雑誌の6月号が出てきた。まだ開封すらしていなかった。不勉強と片付けの悪さを多忙のせいにして、いまさら目を通してみる。 記事によると、昨年の学術集会(年1回の総会みたいなもんだ)に、かの片岡直樹先生が招かれて、市民公開講座とやらで語って行かれたらしい。例によってメディアのために「後天的な」コミュニケーション障害が生じていると義憤やるかたない調子で訴えておられる。ますます意気軒昂のご様子である。おっしゃるところのメディアによる発達障害の発生率などに関する御論を拝聴すると、どうやら先生は広汎性発達障害も注意欠陥多動性障害もすべてひっくるめてメディアによる後天性障害だとお考えのご様子である。危ういことだ。 11月の学術集会が終わって半年以上、すでに今年度の演題募集も締め切られた時期になるまで片岡先生のご登場を知らなかったのだから私も悠長なものだが、しかし

    昨年の未熟児新生児学会には片岡直樹先生が招かれていた | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
  • 文藝春秋6月号「医者さえ転落する」 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    文藝春秋6月号の「ルポ 世界同時貧困」なる特集の一部として「米国 医者さえ転落する」という記事があり、読んで背筋を寒くした。年収20万ドルを得ていた医師が、医療過誤保険の保険料が年額18万ドルになり、手元に残るのは2万ドル以下と、ワーキングプア同然の水準に転落してしまったという事例が報告されていた。加えて、救急にあふれる無保険の患者と利益中心の病院経営との板挟みでになり、仕事を続けられなくなり、低所得者用糧配給切符を受給することになってしまった。 「まさに転がり落ちた、という表現がぴったりの状態でした」と、デニスはその時のことを思い出すようにして語る。 「振り返ってみれば、あの時の自分をにしたものは切り捨てられてゆく患者や生活が貧しくなってゆくことよりも、社会に裏切られたというショックだったんだと思います」 「裏切られた、とは?」 「医者である自分は、国に守られているはずだという自身

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  • 臨床力ベーシック  | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    臨床力ベーシック―マニュアル使いこなしOS (CBRレジデント・スキルアップシリーズ (2)) (CBRレジデント・スキルアップシリーズ (2)) 黒田 俊也 / / シービーアール マニュアル使いこなしOSと銘打ってあるので、てっきり、医者の脳内で各種情報がどう処理されているかといった、いわばメタ診断学のような内容を期待していた。しかしレジデント相手の書物でそんな高尚な内容を期待しても無理なんだろうな。実際には、システマティックレビューで網羅的に診察する方法の推奨であった。 その方法論は、初学者なら、たしかに、一度は通らなければならない道である。私など、もはやとうてい初学者などと言ってられない年代の医師にも、時には思い返してみるのもためになることだ。そういう意味では、書を読んだことには大いに意義があったと思う。 しかし病院中のベテランがいちいちシステマティックレビューを毎回やれるかどう

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  • トリアージ考 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    NHKの小児救急特集に関する感想の続き。 診に先だって手短で定型的な予診を行い、重症度に応じて診の順序をきめる、いわゆるトリアージであるが、今後の救急診療には必須の手順となろう。重症者を迅速に診るということの、医学的な重要性はいまさら稿で述べるまでもあるまい。加えて、リスクマネージメントの面もあるということを付け加えさせていただく。米国では(日でも既出か?)化膿性髄膜炎に関して、外来受付時間から抗生物質の初回投与までに2時間かかったのは遅すぎ怠慢であるという訴訟があったと聞く。病院側が敗訴したというおそろしい追加情報まである。 現状でさっそく当院にも採用できるかというと、それは困難であろう。医師一人看護師一人でやってる小児科時間外では、トリアージに専念できる人員がない。当院では予診票を書いていただき、看護師が簡単な問診をするので、それがいくばくかトリアージのかわりになっている程度だ

    トリアージ考 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
  • 後医は名医で後知恵は猿知恵 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    日朝のNHK「おはよう日」で8時ちょっと前、小児救急の危機なる特集が流れた。ストーリーとして、 1.初期診療が遅れ後障害の残った症例の呈示 2.担当医の「もうちょっと早く治療できてたら」という言質 3.限られたリソースで重症者を迅速に診療しなければならないという問題提起 4.成育医療センターで行われている「トリアージ」の紹介 こういう起承転結であった。 特集の着眼点としては、まずまず合格点であろう。人を増やせったって今日明日すぐに増やせるわけでなし、初期段階で重症度を判定して重症者から診ていく「トリアージ」は今後は必須のものとなろう。それを指摘したということで、この特集を制作した意図は正しいと思った。 しかし特集の具体的な内容にはおおいに疑問を持った。最初に登場した症例の疾患はインフルエンザ脳症なのだ。40分かけて二次救急に搬送されたが、「けいれんを止めるばかりでインフルエンザという診

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  • 内田樹先生がついに医療崩壊について御言及である | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    Tokyo Boogie Woogie (内田樹の研究室)において、内田先生が医療崩壊に触れておられる。先生の慧眼には常々尊敬の念を禁じ得ないものであるが、今回のご発言はいささか遅きに失した感がある。 今現場にふみとどまって身をすり減らしているいる医師たちをどう支援するか。 それが行政もメディアも医療の受益者である私たちにとっても喫緊の課題であるはずだが、そういう考え方をする人はきわめて少ない。 そういう考え方をする人は極めて少ないのだそうだ。先生ご自身が今さらお気づきになったからって他の人まで認識が足りなかったことにしてしまうのはどうかと思うのだが。それって先生が戒めておられるところの、「知らない」ための勤勉な努力ってやつじゃないだろうか。それとも、さいきん読売はともかくも朝日でさえも医療崩壊の特集記事を連載し始めているのを読んで、だいぶ多くの人に医療崩壊に関する危機感が共有されてきて慶

    内田樹先生がついに医療崩壊について御言及である | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか
  • いわゆる | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    帰って居間のこたつに入ってほっとしていたら、隣室のテレビのニュース番組で、大阪府だったか大阪市だったかが、域内の260ほどの救急指定病院に対して、救急患者の受け入れを促す通達を出したとか言っていた。音声を聞いただけだったが、「いわゆるたらい回し」「いわゆるたらい回し」と、俺が言ってるんじゃないもんねという意味の枕詞である「いわゆる」をつけりゃあ免責されるくらいに思ってたらい回したらい回しと連呼するもんだから、肝心のニュースがよく分らなかった。 いやしくも報道機関なんだから「いわゆる」なんてつけるような言い訳がましいことをせず、堂々と自分の責任でたらい回しと断言するか、あるいは自前のもうちょっと穏便かつ適切な表現をつかうか、どっちかにすればよいのにと思った。そんなことだからいわゆるマスゴミだなんていわれるんだよなと思った。 しかしこたつの中で大阪も大変だとか言っているのは、周産期に関わる私の

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  • 獄窓記 再生のナラティブ | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    獄窓記 山 譲司 / / ポプラ社 ISBN : 459107935X 書において、著者が描くところの著者自身は、入獄前の政治家時代には自分の行為の犯罪性にうすうす気づいていても目をつぶる愚か者であった。入獄後にはあらためて、活動の重点を福祉にも置いていた国会議員でありながら障害者福祉の実態を知らなかったという愚かさの自覚が付け加わる。その自分が逮捕から実刑判決におよぶ入獄前の体験や、獄中生活の体験によって覚醒していく。獄中では、自らの受刑者としての体験に加え、障害を持った受刑者を糞尿にまみれて世話した体験も加わって、壮絶としか言いようのない体験をしている。その体験を経て再生した自分を語る物語である。 あくまでもこれは彼が彼自身について語った物語である。獄中生活を終えた自分自身を立て直すために、彼にはこの物語を語る必要があった。自身を正当化するという目的をもった行動ではなく、自身を解釈

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    AFCP
    AFCP 2008/01/20
  • 歩行者には逆らえない | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    緊急搬送中も、大型車は意外にじゃまにならない。大型トラックやバスがぎりぎりに幅をよせて道を譲ってくれる様子は、後ろから見ていて神業にさえ見える。 搬送の妨げとして一番大きいのは道路を横断する歩行者ではないかと思う。救急車が接近してきていても横断を始める。気づいていないのか、気づいていてもまだ遠方だから十分渡りきれるとお思いなのか、あるいは歩行者が青信号なんだから当然渡る権利があるとお思いなのだか。 当方としては減速せざるを得ない。しかし救急車が減速しつつ接近してきていても、横断を断念して後退される歩行者のかたは実は少数派である。さすがに平然と渡り続ける方も少数だが、しかし後退する人よりは多い。大半の人は、立ち止まる。立ち止まってこちらをじっと見る。保育器の脇にいる私と目が合うことさえある。進路に立ち止まられている限り緊急車両でも減速せざるを得ない。こちらが十分減速するのを見定めて、おもむろ

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  • 救急車の事故をおもしろがる朝日新聞 | こどものおいしゃさん日記 うしろすがたのしぐれてゆくか

    まずは全文引用する。2007年12月24日朝日新聞13判△20面より。字の大きさもなるだけ再現してみる。ただし逮捕された運転手さんの個人名は伏せます。年齢も伏せた方が良いかなと思いますが、年配の方です。医師の名前はもともと書いてありません。 救急車なのにけが人作る 多重事故4人軽傷 22日午後11時45分ごろ、南区九条油小路交差点で、京都第一赤十字病院(東山区)の救急車が乗用車と出会い頭に衝突、はずみで別の事故処理中だった警察車両や信号待ちしていた3台の車に相次いでぶつかり、計4人が軽傷を負った。南署は救急車を運転していた同病院の契約運転手・・・容疑者(・・)を自動車運転過失致傷容疑で現行犯逮捕した。 同署の調べでは、救急車は男性医師(・・)が同乗し、長岡京市内の病院に向かう途中で、患者は乗っていなかった。・・容疑者は救急車の赤色灯をつけ、サイレンを鳴らしていたが、交差点の信号は赤で、安全

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