ウクライナ関係・識者談話 ◇プーチン氏に「ミニ・ソ連」の野望 名越健郎・拓殖大学海外事情研究所教授の話 ロシアのウクライナ領クリミアへの軍事干渉の背景には、2008年のグルジア戦争で欧米諸国は結果的に手を出せず、グルジア領のアブハジアと南オセチアを掌握した「成功体験」があるようだ。 ロシア紙・独立新聞電子版(2月28日)は今後の展開として、(1)ロシア軍駐留下で5月末にクリミア住民投票を行い、圧倒的多数で分離を決定(2)ロシアが合法的大統領とみなすヤヌコビッチ氏が投票結果を承認(3)ロシア政府が追認−という「プーチンのクリミア計画」を伝え、欧米はこれを妨害できないとプーチン政権は考えていると書いていた。 今回のクリミア干渉は、グルジア戦争直後に当時のメドベージェフ大統領が発表した「親ロシア的地域での特権的利益の保持」「ロシア国民の生命擁護」など外交5原則が行動規範となっている。プーチ