ポテトチップス、じゃがりこ、堅あげポテト、かっぱえびせん――。人気スナックの品質を保つために、スナック最大手・カルビーがDXの試行錯誤を続けている。 カルビーでは原料、生産から物流、営業まで、さまざまなデータを持つ。2019年にDX推進委員会を立ち上げ、データをつなげることや、DX人材の育成に取り組んでいる。当初はトップダウンから始まり、ITベンダーから教わることもあったDX化だが、数年でどう変化してきたのか。 DXは現場人材じゃないとダメ? 「アナログをデジタルに置き換える、泥臭いところからやっています」。こう語るのは、カルビーDX推進部の森山正二郎部長。 最初に手がけたのは、生産の要である工場だった。人手不足もあり、省人化や作業の効率化は急務。そこで滋賀県の湖南工場をDXのモデル工場に指定し、解決策を探ってきた。 たとえば生産日報。多くのチェック項目があり、特に管理職は日報の管理にかな