「忘れ物注意」「駆け込み乗車やめて」など電車や駅で見かけるポスター。「はいはい、わかってるよ」と受け流したくなるものも少なくない中で、思わず見入ってしまうポスターを大阪市交通局が相次いで掲示している。その中身とは――。 タイトルは「ゆずりあい一直線」。黄金期の日活映画ポスターを思わせるレトロな色調。昨年5月に登場した「レトロ劇場」第1弾だ。脇には「つめようぜ! ゆずろうぜ! それが車内の愛(マナー)ってもんさ!」と、熱いキャッチコピーが踊る。「監督・ユズーリ関、脚本・真奈マモル」は、それぞれ「席譲る」「マナー守る」をもじったもので、日活ならぬ「皆活」(みんなでやろうぜ)のシンボルマークまである。仕掛けは満載だ。 手がけたのは大阪市中央区の広告会社「宣成社」。池永史郎・クリエイティブ室長(39)が「高度成長期のレトロ風が目を引き、活力も感じられる」と発案、昨年3月にあったコンペで採用され