(2010年1月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 小沢一郎氏は何の理由もなく「壊し屋」と呼ばれているわけではない。先の総選挙で、過去20年近く企んできた自民党の破壊を成し遂げた男は、自党である民主党にも全く同じことをやってしまう可能性が十分ある。 昨年8月の衆院選で民主党を勝利に導き、現在幹事長を務める「選挙の神様」は、今や党の足かせとなった。民主党の支持率はほんの数カ月で70%から45%まで急落した。支持率低下の大きな理由は、小沢氏を取り巻くスキャンダルの臭いと、この67歳の政界の老兵が密かに舞台裏から民主党を運営しているという国民の認識である。 党の足かせとなった「選挙の神様」 民主党が政権を取る前に小沢氏の政治献金問題の捜査に乗り出した検察は既に、同氏の現役・元秘書を3人逮捕している。メディアを利用して小沢氏にマイナスとなる話をリークする検察のやり方は恥ずべき行為であり、日本