着衣の上から自分の陰部を女性に押しつけたり、女性のお尻を手で触ったりする痴漢行為は珍しくない。だが、満員電車内で陰部を露出して女性の手に押しつけるとなると話は別だ。そんな信じられない事件を傍聴した。 強制わいせつの罪に問われた男性被告(43)の初公判が13日、東京地裁で開かれた。 起訴状によると、被告は平成20年1月8日朝、JR京葉線の舞浜〜新木場駅間を走行する電車内で、女子高生(17)の手に露出した陰部を押しつけた。 黒っぽいスーツとネクタイ姿で被告人席に座る被告は、開廷中、ずっとうなだれていた。その顔には後悔の表情がにじんでいた。 情状証人として被告の妻が証言台に立った。被告は上を向いて妻をちらっと見て、再び視線を床に落とした。 弁護人「事件を聞いてどう思った?」 妻「冤罪(えんざい)と思った」 弁護人「本人がやったと確認して、どう感じた?」 妻「私の責任と思った」 弁護人「それはどう