【産経抄】9月29日 - イザ! http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/445475/ 《物のはじまりが一ならば、国の始まりが大和の国、島の始まりが淡路島、泥棒の始まりが石川の五右衛門なら、助平の始まりがこのオジサン……》というのは寅さんの口上ですが、(東アジアにおける)世襲の始まりは、夏王朝の初代禹王の跡を啓王が継いだこととされています。(伝説上の)それまでの君主は、優秀な後継者を指名する禅譲によって代替わりしていました。同じように禅譲を受け、偉大な事績を残した禹は、自らの後継者として宰相に当たる人物を指名していた(ことになっている)のですが、周囲の人々は禹の子である啓が最適任として推戴されたことになっています。ここで世襲が当然のように思われるようになり、さらにその子の太康が継ぎました。世襲というのはこうして始まるもので