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ブックマーク / kaikaji.hatenablog.com (5)

  • 産経新聞への抗議文 - 梶ピエールのブログ

    例の産経新聞に掲載された人種差別書評について、2週間前に以下のようなメールを大阪と東京の読者サービス室に送ったのですが、残念ながら何の返事ももらえませんでした。せっかくなので、以下に抗議文の内容を公開しておくことにします。問題の書評は現在もウェブサイトに堂々と掲載されています。他の抗議の電話とかFAXとかメールとかも、同じように一切無視されたのでしょうか。 前略 突然このようなメールを送りし、失礼いたします。私は関西の大学で主に現代中国経済研究を専門にし、研究・教育活動に従事している者です。その立場から、貴社の報道姿勢に関して折り入ってお尋ねしたい点があり、こうしてご連絡を差し上げた次第です。 4月25日付の貴紙書評欄に西尾幹二氏による河添恵子著『中国人の世界乗っ取り計画』の書評(以下、「西尾書評」)が掲載されました。その最後は以下のように締めくくられています。 「ウソでも百回、百カ所で先

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  • 汚職・成長・法 - 梶ピエールの備忘録。

    先日NHKBSで放送されたソリウス・サムラ氏によるケニア社会のドキュメンタリーは、物の「賄賂社会」というものがどういうものか余すところなく伝えていた。一言でいうと、ケニアではスラムのようなただでさえ貧しい人々が住むような地域であっても(というか、そういう地域だからこそ)、ほとんどの公共サービス(電気・水道・ビジネスの認可、建築の許可・・)が役人への賄賂なしでは受けることができないのだ。その賄賂の負担の重さは、スラムの住人の生活をますます苦しいものにしている。 また、来はそういった貧しい人たちのためのものであるはずの政府補助金の分配も、やはり賄賂によって左右される。活動実態のない「地域住民組織」やNGOが多数作られ、役人を買収することで正式な認可を受け、補助金を受け取ることが横行しているためだ。このことは、海外からの資金援助もこのようにして不正に着服されてしまう可能性が大いにある、という

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    Doen
    Doen 2008/06/06
  • 「可視化される他者」とナショナリズム - 梶ピエールのブログ

    例えば、大澤真幸氏は、ナショナリズムの「起源への関心」について次のように述べている(『ナショナリズムの由来』377ページ)。 ナショナリストは、ネーションの起源を、ネーションの領域からいくぶんかずれた外側に―いわば隣接的な外部に―見出す傾向がある。ナショナリズムは「起源」についての強い関心を伴う、ということについては既に述べておいた。その「起源」は、しばしば、ネーションの領土の外側に、つまり外国に位置づけられるのである。「日人」の起源が「南島」にあるとか、ユーラシア大陸の「北方騎馬民族」にある、といったような理説が、その例である。こうした傾向は、時に、国境紛争を誘発する原因となる。起源となる聖地が外国に奪われているかのような感覚を生むからである。 現在チベットが中国(人)のナショナリズムをかきたてているかのように思えるのは、大澤の言うように「隣接的な外部」であり、それゆえに歴史的に諸外国

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    Doen
    Doen 2008/04/29
  • 『盲山』 - 梶ピエールのブログ

    この作品は、先月中国に行ったときにDVDではなくてVCDを書店で買ってきたものである。このことからも分かるように、この作品は中国国内で上映された、れっきとした当局の検閲済みの作品である。しかしその衝撃度は上映禁止になった作品に勝るとも劣らない。監督の李楊(リー・ヤン)についてはこちらを参照。 中国における人身売買といえば、昨年明らかになったレンガ工場での児童労働が有名だが、若い女性が誘拐されて風俗店や農村などで働かされるケースも多いといわれている。これは「いい働き口がある」と騙されて誘拐され、ある農村に「嫁」として売られてきた女子大生についての映画である。 この作品は綿密な取材に基づいてつくられているというだけあって、その描写はリアルである。最も衝撃的なのは、それまでの映像における農村のイメージを徹底的に覆している点だろう。それまで中国映画で描かれる農村というと、『初恋の来た道』とか『山の

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  • 香港リベラル派知識人のチベット論 - 梶ピエールのブログ

    世界各地で聖火リレーへの抗議行動が起こり、それに対して中国国内からの愛国主義的な反発が強まるという現象が繰り返され、事態はさながら「文明の衝突」の様相を見せている。チベット人に同情的な国際世論と一般的な漢民族の意識とのギャップは絶望的なほど大きい。しかしながら、漢民族の知識人の中には、少数ではあるが冷静かつ真摯にこの問題に向き合おうとしている人々も確実に存在している。 アモイのPX工場建設反対活動などで有名な連岳氏のブログはその代表的な存在だろう。同氏のブログでは少数民族の読者が心情をつづったメールが紹介されたり、民族問題をめぐる過去の中国政府の姿勢の矛盾が批判されたりと、いわゆる「愛国主義」とは明確に距離を置いた、リベラルで活発な議論が展開されている。 その連岳氏のブログに、香港出身の知識人、梁文道氏による「チベット問題の最大公約数」と題する論説が寄稿されている。これはチベット問題の歴史

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