ピエロ・フェラーリは子供の頃、いつの日かイタリアのスーパーカーメーカー、フェラーリが上場企業としてデビューした時に、自分がニューヨーク証券取引所の立会場で唯一フェラーリの姓を持つ人間になることなど、夢見ることもできなかったろう。 1945年に伝説的な創業者のエンツォ・フェラーリと愛人のリナ・ラルディとの秘密の関係から生まれたピエロは、30年以上にわたって世間の目から隠された。 エンツォの妻、ラウラが1978年に死去した後になって初めて、フェラーリの姓を名乗るようになった。 フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)からスピンオフされるフェラーリの上場の成功は、父親が1世紀近く前に創業し、自分が現在副会長を務める自動車メーカーにほぼ全面的に捧げてきたキャリアの総仕上げとなる。 上場成功で億万長者に フェラーリの株式の10%を保有する同氏は上場によって、計算の上で億万長者になった。