源氏と鎌倉武士にゆかりの深い鶴岡八幡宮の本宮(奥)と舞殿(手前)=神奈川県鎌倉市雪ノ下で2022年11月2日、田中成之撮影 日本三大八幡宮(はちまんぐう)にも数えられる神奈川県鎌倉市の鶴岡(つるがおか)八幡宮が、各地の神社を包括する宗教法人「神社本庁」(東京都渋谷区)から離脱する方針を固めたことが関係者への取材で判明した。5日付で宗教法人法に基づき、境内に公告した。 神社本庁によると、7日に鶴岡八幡宮から離脱する通知が文書で届いた。理由は明記され…
インタビューに応じた大韓医師協会の朱秀虎元会長=ソウル市内の同協会で2024年2月28日、坂口裕彦撮影 2025年度から、医学部の定員を現行の3058人から5058人へと増やす――。医師不足解消などを理由に打ち出した韓国政府の方針に対し、医療界や研修医が猛反発している。辞表提出や職場離脱が相次ぎ、手術の延期や診療拒否といった「医療空白」も生じている。一方、世論調査では国民の7割以上は、政府方針を肯定的に受け止め、医師たちの対応に批判的な声もあがる。 にもかかわらず、なぜ医師たちはここまで怒りまくるのか。大韓医師協会の元会長で、非常対策委員会言論広報委員長をつとめる朱秀虎(チュ・スホ)さん(65)にその理由を聞いた。【ソウル坂口裕彦】 「医師は不足していない」 ――主要病院で働く研修医の8割以上が退職届を出しました。なぜ、そこまで怒っているのですか。韓国の人口1000人当たりの医師数は2・6
北京冬季五輪ノルディックスキー距離男子50キロフリー(悪天候で30キロに短縮)に出場した選手たち。スキー板の滑り具合が成績を大きく左右する=張家口・国家距離センターで2022年2月19日、宮間俊樹撮影 競技の公平性をめぐり、日本のスキー界の中で不信感が渦巻いている。好成績を出した選手が禁止ワックス使用を疑われるなどの事態が起きているためだ。 「大会会場は変な空気感がある。(違反を)やっているんじゃないか、という疑いの目で見られる。選手間で分断が起きていて、ギクシャクしている。気持ちよく滑れない」 滑りを左右するワックスが競技成績に大きく影響するクロスカントリースキー(距離)の国内上位選手の一人は、こう語る。 別の選手も「ルールは守るのが当たり前なのに、そうなっていない。日本は世界から(競技成績で)置いていかれているが、さらに置いていかれてしまう」と危機感を強める。今、どのような問題が起きて
能登半島地震の被災地では、休業が続く事業所が多く、働く人たちのなりわい再建が見通せない状況が続いている。 石川県輪島市の伝統工芸・輪島塗の職人、丸井聡さん(44)は漆器につやを出す工程「呂色(ろいろ)」が専門だ。地震で自宅兼工房が損壊し、新たな仕事の受注もない。「昨年末までの仕事分の支払いは2月までに受け取ったが、この先は収入が途絶えてしまう」とため息をつく。 県によると、今回の地震で「輪島漆器商工業協同組合」の103社の大半で、工房や事務所が損傷したり焼失したりしたという。輪島塗は「塗師屋(ぬしや)」と呼ばれる製造・販売元を頂点に、100以上ともされる工程を専門の職人が分業で支える。職人は個人経営など、直接の雇用関係がない人も多い。丸井さんもその一人で、失業給付などは受けられない。雇用統計では把握されにくい「失業者」だ。
岸田文雄首相(自民党総裁)は29日の衆院政治倫理審査会(政倫審)に現職首相として初めて出席した。首相は自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り陳謝し、政治資金規正法などの法改正について今国会での実現を目指す考えを表明。だが、安倍派(清和政策研究会)のパーティー券収入の還流がいつから始まったのかなど実態解明につながる説明には至らず、野党側は「何のための(首相による)弁明なのか」と批判した。 首相は、日本維新の会の藤田文武衆院議員から安倍派の還流が始まった経緯を問われ、「残念ながらはっきりした経緯や日時等については確認できていない。これが現状だ」などと答弁。また、共産党の穀田恵二衆院議員が、安倍派内で還流を一旦中止する話があったにもかかわらず継続になった経緯を問いただしたのに対し、首相は「捜査権等がない中にあって、なおかつ再発防止という観点を重視しながら行った聞き取り調査においては、…
飛来数全国一のマガモのブランド名「常陸国天然まがも」の発表会。小さな字で「ひたちのくに」と読み仮名が振られている=水戸市笠原町の県庁で2023年11月30日、木許はるみ撮影 「常陸牛」「常陸乃国いせ海老」……。茨城県が「常陸○○」の名で高級食材を売り出す中、ブランド化に思わぬ壁があった。読み方だ。全国の20~30代の半数程度が「常陸」を読めないという調査結果が明らかになった。 「常陸」は茨城の旧国名。由来は諸説あり、713年編さんの「常陸国風土記」では、一つの道が続く「直通(ひたみち)」と、ヤマトタケルが巡行した際に袖を浸したため「ひたす」から「ひたち」に転じた二つの由来が書かれている。 では、なぜ「常陸」の表記なのか。茨城の歴史に詳しいかすみがうら市歴史博物館の千葉隆司館長は「理由はわかっていないんですよね」と明かし、「当たり前のことは資料が残りにくく、地名の字も資料が少なくて研究が難し
徳島県立高校などに配備されたタブレット端末に2023年夏から故障が続出している問題で、県は新年度に向けて代替機の調達を進めている。しかしここへきて、これまでの内蔵電池膨張に加え、新たに駆動時間が極端に短くなるトラブルも相次いでいる。想定を上回るペースで故障機が増え続けており、新学期からの「1人1台」態勢に暗雲が垂れこめる。 県教育委員会は各県立学校に原則として週1回、故障台数の報告を求めている。1月下旬に複数の学校から「バッテリーで動く時間が非常に短い端末があり、『故障』に含めるべきか」という問い合わせがあった。電池の劣化が広く発生している可能性が浮上したため、県教委は同31日、満充電の状態から1時間駆動できない端末も「故障」として報告するよう各校に通知した。
津市で16日に開かれた三重県幹部と県内29市町の首長による会議でジェンダーギャップ(男女格差)解消が議題に上がった際、桑名市の伊藤徳宇(なるたか)市長が「(給与の高い)三重県の男性と結婚したら豊かな生活ができるというキャンペーンを打つ」などと発言した。これに対し、参加していた広田恵子副知事はその場で「男子に女子が頼れば良いみたいに聞こえる」と苦言を呈し、一見勝之知事も21日、適切ではないとの認識を示した。 県によると、「県と市町の地域づくり連携・協働協議会」の総会で、県が人口減少対策の一環でジェンダーギャップ解消に取り組むと説明。その後の意見交換で、伊藤市長が発言した。フルタイムで働く男女の賃金格差は三重が全国で最大だったというデータについて「市の職員が調べたら、男性の所得が全国8位、女性は24位。この差が大きいので(賃金格差が)47位になっている。悪いんですかそれ」と述べた。
毎日新聞は17、18の両日、全国世論調査を実施した。岸田文雄内閣の支持率は1月27、28日実施の前回調査(21%)比7ポイント下落の14%。調査手法が異なるため単純比較はできないが、旧民主党・菅直人政権末期だった2011年8月(15%)を下回り、麻生太郎内閣時代の09年2月(11%)以来、15年ぶりの低水準だった。不支持率は前回(72%)比10ポイント上昇の82%で、毎日新聞が内閣支持率の調査を始めた1947年7月以降で最高だった。 自民党の支持率は前回(23%)比7ポイント下落の16%。第1次安倍晋三内閣時代の07年8月(17%)を下回り、自公政権下での過去最低となった。
打ち上げに成功したH3ロケット2号機=鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで2024年2月17日午前9時22分、吉田航太撮影 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日午前9時22分、新型主力ロケット「H3」2号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から発射した。JAXAによると、機体は予定の高度約680キロに到達し、搭載した超小型衛星の分離に成功した。 新たな国産主力機のデビューは1994年のH2ロケット以来となる。H3は2024年度中に退役予定の現行の主力機「H2A」に代わり、今後20年間の日本の宇宙輸送の中心を担う。宇宙ビジネス拡大で需要が増す国際的な衛星打ち上げ市場で、競争力確保を目指す。 JAXAは14年からH3の開発を始め、23年3月に初号機を打ち上げた。ところが、電源系統の不具合で2段目エンジンに着火せず失敗に終わった。共同開発する三菱重工と共に、部品の絶縁を強化するなどの再発防止
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