タグ

ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (59)

  • マダガスカルの謎の遺跡で定説覆す発見、ゾロアスター教の楽園か

    かつては難破したポルトガル船の乗組員が作ったと考えられていた、マダガスカルのテネキー遺跡に残る岩のくぼみ。新たな研究は、この遺跡がペルシャから逃れてきたゾロアスター教徒のものであることを示唆している。(Photograph Courtesy Raphael Kunz) インド洋に浮かぶマダガスカル島のテネキー遺跡は、長い間科学者たちを悩ませてきた。初期の説では、岩にうがたれたくぼみや石壁を最初に作ったのは1500年代に難破したポルトガル船に乗っていた人々とされていた。しかし、2024年9月11日付けで学術誌「Azania: Archaeological Research in Africa」に掲載された研究では、それよりも数世紀も早い時代の遺物が見つかり、ペルシャを追放されたゾロアスター教徒たちが楽園を築こうとした可能性が示唆された。 テネキー遺跡は、マダガスカル島の南西部に広がる熱帯雨林

    マダガスカルの謎の遺跡で定説覆す発見、ゾロアスター教の楽園か
    Ereni
    Ereni 2024/10/11
  • 科学が証明 「手書き」の絶大なメリット、「脳全体が活性化する」

    研究によれば、ペンを紙に走らせるという行為は、複数の脳領域を活性化させ、記憶力や認知機能の向上につながる。(PHOTOGRAPH BY OKSANA NAZARCHUK, GETTY IMAGES) これからやるべきことや買い物リストを最後にメモしたときのことを思い出してほしい。おそらく、ペンと紙は使っていないのではないだろうか。この10年、教室での授業から職場での会議まで、私たちの日常にあった手書きという行為はキーボードと画面に置き換えられてきた。世界を見渡すと、英語の授業で筆記体を教えなくなってしまった学校もある。しかし、ペンと紙を使って書く行為によって、デジタルツールでは再現できない認知機能への効果が得られることが、多くの研究で示されている。 「統計的に見ると、手書きと記憶の関係をテーマにした研究のほとんど(日、ノルウェー、米国などで行われたもの)は、コンピューターで入力するより自

    科学が証明 「手書き」の絶大なメリット、「脳全体が活性化する」
    Ereni
    Ereni 2024/10/07
  • タリム盆地の驚異のミイラを飾ったチーズの起源が判明、定説覆す

    小河の墓地で発掘されたミイラ。チーズのネックレスを身に着けていた。(PHOTOGRAPH COURTESY WENYING LI, XINJIANG CULTURAL RELICS AND ARCHAEOLOGY INSTITUTE) 中国タリム盆地の小河にある青銅器時代の墓地で、ミイラの首を飾っていた小石ほどのチーズのDNAを分析した結果、どのように製造され、どのように広がったかが見えてきた。定説を覆すこの研究成果は9月25日付けで学術誌「Cell」に発表された。 複数のミイラの首の周りで見つかった3500年前の小さなサンプルについて、タンパク質を分析した過去の研究で、ケフィアチーズの製造に使われる乳酸菌Lactobacillus kefiranofaciensの存在はすでに明らかにされていた。「当に素晴らしい」発見だったと、中国北京にある中国科学院の古遺伝学者である付功妹氏は当時を振

    タリム盆地の驚異のミイラを飾ったチーズの起源が判明、定説覆す
  • ウミウシにそっくりな新種のゴカイを発見、毒を持つ生物に擬態

    ウミウシに擬態する新種のゴカイ「ケショウシリス」を名古屋大学大学院などの研究グループが発見した。発見場所は三重、和歌山各県と、ベトナムの海域。サンゴの仲間である「ウミトサカ」に共生しているが、なじむような柄ではなく、むしろ目立つ色や形をしていた。同じ海域にすみ毒を持つミノウミウシに似せて外敵から身を守ることが考えられるという。今後、ケショウシリスの生態や擬態の詳しい理由について研究を続ける。 名古屋大学大学院理学研究科附属臨海実験所の自見直人講師(無脊椎動物系統分類学)の研究グループは、サンゴに生息するゴカイについて研究をしてきた。最初は、三重県鳥羽市にある菅島の漁師から、ウミトサカに「ウミウシのような生きものが付いている」と連絡を受け、譲り受けた。和歌山でもダイビング中のダイバーが見つけた。また、同じ生物をマレーシア、ロシア、フランスの共同研究チームがベトナム海域でダイビング中に発見した

    ウミウシにそっくりな新種のゴカイを発見、毒を持つ生物に擬態
    Ereni
    Ereni 2024/10/01
  • 世界の恐ろしい「魔女」5選、皮を脱ぐ魔女から残忍な吸血女まで

    18世紀、フランシスコ・デ・ゴヤが魔女たちを描いた『呪文』。魔術やオカルトに対する社会の不安が当時の物語や信仰にどう影響を与えていたかが分かる一例だ。(ARTWORK FROM BRIDGEMAN IMAGES) 古代の森をさまよう黒い影。夢に現れる恐ろしい亡霊。魔女は長い間、人間の空想をかきたててきた。今はカリスマ的な存在として描かれることが多いが、かつて魔女は文化を超えて人々に恐怖と不安を与えてきた。世界の5つの魔女の物語から、彼女たちを生んだ社会が抱えていた恐怖や信念をひも解いていこう。(参考記事:「魔女狩りの恐ろしい歴史、不当な嫌疑で殺された女性たち」) 山姥(やまうば、やまんば) 山奥に暮らす恐ろしい老婆 日の山奥に暮らす山姥は弱々しい老女だ。しかし、それは最初のうちだけ。 突如、角を生やし、ヘビのような髪を振り乱す恐ろしい姿に変身すると、後頭部にあるもう1つの口で捕らえた獲物

    世界の恐ろしい「魔女」5選、皮を脱ぐ魔女から残忍な吸血女まで
  • なぜ大型犬は早死にで、がんになりやすいのか 動物全般と逆

    ブリトニー・デイビスさんの愛犬「ゼウス」は、2023年に死ぬまで、世界一背が高い犬としてギネスの世界記録に認定されていた。(Photograph By © Guinness World Records Limited) ブリトニー・デイビスさんは、かねてから大きなイヌを飼いたいと願っていた。生後8週のグレート・デーンを家に迎え入れたとき、その夢がかなったと思ったのだが、話はそこで終わらなかった。 「ゼウス」と名付けられたデイビスさんの愛犬は、巨大なイヌに成長した。4足で立ったときの肩までの体高が1メートルを超え、後ろ足だけで立つとデイビスさんの背丈をはるかにしのいだ。ついには、「世界一背が高い犬」としてギネスの世界記録に認定され、地元米テキサス州フォートワースの人気者になった。 ところが、ゼウスがやってきてからわずか4年後に、デイビスさん一家は悲しい別れを経験することになる。大きな体は弱

    なぜ大型犬は早死にで、がんになりやすいのか 動物全般と逆
  • 魚がぐるぐる回って死ぬ奇病、ついに原因を特定、米フロリダ沖

    50年生きることもあるイタヤラ(Epinephelus itajara)も、米フロリダ・キーズ諸島で奇妙な円を描いて回転しているところが目撃された。(Photograph By David Doubilet, Nat Geo Image collection) 数カ月にわたる根気強いデータ収集と検査の結果、科学者は米フロリダ沖で魚がぐるぐると回りながら死ぬ原因を突き止めた。有毒な藻類の組み合わせが原因だったのだ。 2023年11月、フロリダ・キーズ諸島の住民が、絶滅危惧種であるノコギリエイ科のスモールトゥース・ソーフィッシュ(Pristis pectinata)などの魚が円を描いて泳ぎ、その後死んでしまうことに気づき始めた。科学者は後に、ブダイの仲間やオオメジロザメ(Carcharhinus leucas)、イタヤラ(Epinephelus itajara)など、80種類以上の魚でこの現象

    魚がぐるぐる回って死ぬ奇病、ついに原因を特定、米フロリダ沖
  • 「最も健康的なスポーツ」はテニス、なぜ? 科学者の答えとは

    クレーコートでの試合中、サーブするテニス選手。(PHOTOGRAPH BY WUNDERVISUALS, GETTY IMAGES) 今年もテニスの全米オープンが行われ、観客動員数の最高記録が再び塗り替えられた。11世紀から続くこのスポーツに、2024年も多くの人が感嘆した。(参考記事:「全米オープンだけでも10万個、使用済テニスボールの意外な末路」) 「テニスは人間の力、優雅さ、知性、機知、バランス、スピード、喜び、悲しみ、強い意志を見せてくれます」と神経学者のブライアン・ハインライン氏は語る。ハインライン氏は全米テニス協会の会長で、全米大学体育協会(NCAA)の最高医療責任者だった経歴を持つ。 テニスは見る者をくぎ付けにし、プレーするのも楽しいだけでなく、心身の健康にも良い。 「テニスがこれほど長く続いているのは、あえて仲間との交流を楽しむ『ソーシャルダブルス』から競技性の高いシングル

    「最も健康的なスポーツ」はテニス、なぜ? 科学者の答えとは
    Ereni
    Ereni 2024/09/09
    テニスは基礎体力高い人、ある程度筋力ある人じゃないと無理だと思う。ラケット重い。ただ球を打ち合うだけがハードル高い。/世界的には、金持ち率高そうなスポーツだよな。
  • 「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究

    ツボカビに感染したキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、太陽光で暖まったブロックの中で休むと回復できることが明らかになった。(PHOTOGRAPH BY ANTHONY WADDLE) 仕組みはとても簡単だ。10個の穴を開けたレンガのブロックを直射日光が当たる場所に置くだけ。すると、暖かい場所を好むオーストラリアのキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、蒸し風呂のようになった穴の中に飛びこみ、三角形の頭だけを出してくつろぎはじめる。カエルたちは知らないだろうが、この「カエルサウナ」が彼らの命を救えるという論文が学術誌「ネイチャー」に6月26日付けで発表された。 カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis、Bdとも)という脅威の病原菌は、世界中で90種を超える両生類を絶滅させ、500種を減らしている。この真菌は涼しい場所を好むため、

    「カエルサウナ」がカエルを救う、あのツボカビ症から回復、研究
    Ereni
    Ereni 2024/07/24
  • 古代エジプトの神殿、2000年分の汚れを落としたらすごかった

    エジプトのルクソール近郊の町エスナにあるクヌム神殿から煤や泥を取り除いたところ、天井や円柱が2000年前の色鮮やかな姿を取り戻した。(ELIZABETH BEARD/GETTY IMGAGES) およそ2000年前につくられた古代エジプトの神殿の天井を研究者チームが復元したところ、驚くべき発見がもたらされた。黄道12星座やその他の星々を描いたフルカラーのレリーフのほか、ヒエログリフ(象形文字)の碑文も見つかり、これらの天体図に隠された意味を解くカギとなりそうだ。(参考記事:「ヒエログリフを解読した「エジプト学の父」シャンポリオンの生涯」) 天井が復元された神殿は、エジプト中南部の町エスナに残るクヌム神殿だ。プロジェクトには考古学者でエジプト学者のヒシャム・エライシー氏を中心とするエジプト観光・考古省と、ドイツのテュービンゲン大学から計30人の研究者が参加。5年余りに及ぶ作業で、当時の色彩を

    古代エジプトの神殿、2000年分の汚れを落としたらすごかった
    Ereni
    Ereni 2024/07/06
  • 古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに

    マヤ文明の古代都市チチェンイツァの大ピラミッド「エル・カスティージョ」。生贄を埋葬した貯水槽チュルトゥンと聖なるセノーテは、ともにこの近くにある。(PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 1967年、古代マヤで最も栄えた都市の1つチチェンイツァの貯水槽「チュルトゥン」とそこにつながる洞窟で、考古学者たちが多数の人骨を発見した。このチュルトゥンは8世紀にわたって若い成人や子どもの生贄の埋葬に使われ、遺体のほとんどが若い女性とされてきた。マヤ文明は儀式の生贄に女性を捧げることを好んだと考えられていたからだ。(参考記事:「チュルトゥンの図解も、知ってるようで知らないマヤ文明」) しかし、2024年6月12日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文が定説を覆した。回収された64体の遺骨のDNAを分析したところ、す

    古代マヤの生贄のDNAを分析、定説覆す驚きの結果が明らかに
    Ereni
    Ereni 2024/06/15
  • ギザの大ピラミッド、4500年前の「建造日誌」が残っていた

    紅海のエジプト沿岸に、ワディ・エル・ジャラフという4000年以上前の古代遺跡がある。遠く海の向こうにシナイ半島を望むこの遺跡で2013年、歴史的発見がなされた。石灰岩で作られた坑道のなかで、世界最古のパピルス文書が30巻見つかったのだ。 古さもさることながら、注目すべきは書かれている内容だ。この「紅海文書」と呼ばれるものは、その昔にぎやかな港として栄えたワディ・エル・ジャラフについて明らかにしているだけでなく、クフ王の大ピラミッド建造に直接関わっていたメレルという人物の日誌も含んでいた。(参考記事:「“永遠”のギザの三大ピラミッドはどう建てた? 謎の空間も発見」) ワディ・エル・ジャラフの遺跡が最初に発見されたのは1823年。発見者の英国人旅行家で古物収集家のジョン・ガードナー・ウィルキンソンは、これをギリシャ・ローマ時代のネクロポリス(共同墓地)だと考えた。その後1950年代に、考古学好

    ギザの大ピラミッド、4500年前の「建造日誌」が残っていた
    Ereni
    Ereni 2024/06/02
  • コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く

    サイトカインストームに関わる免疫細胞の走査電子顕微鏡カラー合成画像。1個のマクロファージと2個の樹状細胞と多数の白血球が見える。サイトカインは通常の免疫反応にとって重要だが、過剰に放出されるサイトカインストームは害になりうる。(COMPOSITE MICROGRAPH BY STEVE GSCHMEISSNER, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 新型コロナウイルス感染症の後遺症で特徴的に見られる免疫系の異常な活性化は、感染から2年でおおむね鎮まることを示した論文が、4月17日付けで学術誌「Nature Communications」に発表された。長く続く症状に悩む患者たちに、緩やかな回復がありうるという希望をもたらす研究結果だ。 新型コロナにかかった人のおよそ10人に1人は、疲労感、ブレインフォグ(脳に霧がかかったようにぼんやりする症状)、息切れ、動悸、抑うつなどの幅広い症状

    コロナ後遺症、2年で6割が大きく改善、免疫の異常が落ち着く
  • 中国で絶滅したはずのオオサンショウウオ、日本にいると判明

    中国で絶滅したとされる世界最大の両生類「スライゴオオサンショウウオ」が日国内で東京の水族館と広島の動物園で飼育されていることを、京都大学の西川完途教授(動物系統分類学)らが発見した。日固有種で国の特別天然記念物でもある「オオサンショウウオ」と外来種の交雑状況を調査する過程で分かった。クローン技術と人工繁殖でスライゴオオサンショウウオを保全し、将来的には元の生息地に返すという計画もあるという。 日固有種のオオサンショウウオは1952年に国の特別天然記念物に指定された。1960年代以降、中国からイボや目の形態に違いがある「チュウゴクオオサンショウウオ」など外来種が持ち込まれているが、一部が野外の河川に逃げ出して日のオオサンショウウオと交雑。中間の形骸をした交雑種が増えており、絶滅危惧種を含む生態系への被害が問題視されている。 西川教授は、国内におけるオオサンショウウオの交雑状況を調べる

    中国で絶滅したはずのオオサンショウウオ、日本にいると判明
  • 見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光

    翡翠(ヒスイ)のモザイクでできた小さな仮面。目と歯にはウミギクガイの殻が使われ、嵐の神を表している。紀元350年ごろにチョチキタムに埋葬された王の胸の上に置かれていた。(PHOTOGRAPH BY RUBÉN SALGADO ESCUDERO) チョチキタム遺跡は、中米グアテマラのヤシの木が茂る熱帯雨林の中、落ち葉と石の塊に埋もれた場所にある。これまでほとんど知られていなかったこの遺跡は、考古学的な大発見が起こるような場所にはとても見えないかもしれない。ましてや、長い間、研究者たちを悩ませてきた闇の時代の手がかりが見つかるとは、誰も考えなかったはずだ。 しかし、それが現実になった。この場所で、翡翠(ヒスイ)を組み合わせて作ったミステリアスな仮面が発見されたのだ。これまで知られていなかったマヤの王のものだと考えられている。(参考記事:2024年3月号特集「ベールを脱ぐ古代マヤ」) 調査を率い

    見事なヒスイの石仮面を古代マヤの王墓で発見、「闇の時代」に光
    Ereni
    Ereni 2024/03/07
  • 食虫植物ウツボカズラ、自然の法則を覆す恐るべき「死の罠」とは

    熱帯性のウツボカズラのツルツルした表面によって、獲物はその大きく空いた口に転がり込む。ウツボカズラは肉植物の一種であり、罠にかかった昆虫や小動物を餌にする。(PHOTOGRAPH BY HELENE SCHMITZ, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 肉の植物は、昔から人々の想像力をかき立ててきた。たとえば『アダムス・ファミリー』や『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』といったカルト的な映像作品には、肉をらうモンスター植物が登場する。だが現実の虫植物も、あれほど血に飢えてこそいないものの、負けず劣らず魅力的だ。 一般に、植物は物連鎖の最下層にいると考えられている。しかし、獲物を誘い、捕らえ、消化できる虫植物は、「動物をべるという驚くべき能力によって、自然の法則を覆す」存在だと、フランス国立科学研究センターの科学者ロランス・ゴーム氏は言う。 虫植物の中でも最大

    食虫植物ウツボカズラ、自然の法則を覆す恐るべき「死の罠」とは
    Ereni
    Ereni 2024/02/26
  • コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究

    イタリア、ASL3ジェノバ心臓リハビリテーション科でリハビリを受ける新型コロナ後遺症患者。同科では2020年から、新型コロナウイルス感染症で入院した患者のためのリハビリテーションプログラムを実施している。(PHOTOGRAPH BY MARCO DI LAURO/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルス後遺症(罹患後症状)の患者の多くは、主な症状として運動機能の低下を訴える。心身に負荷をかけすぎた後は激しいだるさ(倦怠感)に襲われて、その繰り返しにより病状が悪化するおそれがある。「運動後(労作後)倦怠感」(PEM)として知られるこの症状は、「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」(ME/CFS)の特徴的な症状でもある。 このほど、新型コロナ後遺症患者にみられる倦怠感に一つの説明を与える論文が2024年1月4日付けで学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表された。新型コロナ後遺症の患

    コロナ後遺症の「だるさ」、筋肉にまで根深いダメージ、最新研究
    Ereni
    Ereni 2024/02/22
  • オオアナコンダの新種を発見、“世界最重のヘビ”に衝撃の事実

    最近の新たな研究により、オオアナコンダはヒトとチンパンジーの間よりも遺伝的差異が大きい2種に分けられることが明らかになった。写真はエクアドルのヤスニ国立公園で撮影された、今回新種とされたキタオオアナコンダ(Eunectes akayima)。頭にヒツジバエ科のハエが止まっている。(PHOTOGRAPH BY KARINE AIGNER/NATUREPL.COM) 世界で最も重いヘビが大きな秘密を隠していたことが明らかになった。2024年2月16日付けで学術誌「MDPI Diversity」に掲載された論文によれば、南米にすむオオアナコンダ(Eunectes murinus、英名Green Anaconda)は、実際には遺伝的に異なる2つの種に分けられることがわかった。両種の見た目は非常に似ているため、専門家でさえ区別できないほどだ。 「遺伝的には、違いは非常に大きいです」と、ナショナル ジ

    オオアナコンダの新種を発見、“世界最重のヘビ”に衝撃の事実
  • 古代の騎馬民族スキタイ人、人の皮で矢筒を作っていた、初の証拠

    スキタイ人の墓から出土した2400年前の皮や毛皮の断片47個のうち、少なくとも2つが人間のものだったことがわかった。(PHOTOGRAPH COURTESY MARINA DARAGAN) 古代ギリシャの歴史家ヘロドトスは、2400年以上前に、騎馬遊牧民のスキタイ人は人間の皮を使って矢筒を作ると書き残した。これまで疑問視されることが多かった記述だが、このたび、それが事実だったことが確認された。2023年12月13日付けで学術誌「PLOS ONE」に発表された論文には、「この調査結果によって、ヘロドトスのおそろしい主張が裏付けられたものと考える」とある。 ヘロドトスによると、スキタイ人は最初に殺した人間の血を飲んだり、頭皮を集めたりしていた。「死んだ敵の右手から、皮や爪などあらゆるものを集め、矢筒のカバーにする者も多い。人間の皮は厚く、光沢があるので、あらゆる動物の皮の中で一番明るく白いとも

    古代の騎馬民族スキタイ人、人の皮で矢筒を作っていた、初の証拠
  • 不思議な気象現象、“雷雪”の謎に迫る

    アメリカ、ミネソタ州の農場の上空でとどろきを上げる雷雲(写真左)。雷雲は、地表近くの暖かく湿った空気が上昇して、大気の状態が不安定になった場合に発生する。 アメリカでは、晩冬から早春にかけてこのような条件がそろうことがある。吹雪の中で雷鳴と雷光が発生する珍しい気象現象で、「雷雪」と呼ばれている。 雷雪の研究者は、雪中撮影装置(写真右)を用いて雷雪の形成メカニズムを調査している。 Photograph by Richard Olsenius/NGS (left) and courtesy Patrick Market (right) 3月1日~2日、アメリカ東部地方は広範囲にわたって晩冬の雪嵐に襲われた。猛烈な吹雪となり、激しい雷鳴がとどろいた。住民は寒さと音で大変だっただろう。おや?そういえば雷が鳴るのは夏ではなかったか? 雪雲に伴う雷は珍しい気象現象であまり知られていないが、「雷雪(th

    不思議な気象現象、“雷雪”の謎に迫る