2017湾岸・アラビア半島地域イラン 公開日:2017/03/30 3月26日から27日、ロウハーニー大統領はロシアを訪問し、プーチン大統領、メドヴェージェフ首相とそれぞれ会談した。27日の首脳会談前には、両首脳同席の下、犯罪人引き渡し、法、査証免除、電気、スポーツ、情報通信技術、建設・住宅、国際規格、原子力エネルギー、石油、貿易、ガス、鉄道の分野における協定や覚書14件および鉄道の電化事業に関する1件の契約への署名が行われた。首脳会談後に発出された共同声明の概要は以下のとおり。 1. 二国間関係 ・二国間の貿易量が著しく増加していることに満足している。合同のプロジェクトの実施を通じて、エネルギー、運輸、工業、航空宇宙産業、その他ハイテク・イノベーション分野での協力が進展することを望む。 ・ロシアは、イランの火力発電所建設およびガルムサール‐インチェブルーン間の鉄道の電化事業に対する融資に
こちらの記事で、石油輸出税に関するノヴァク・ロシア・エネルギー相の発言が伝えられている。ロシアでは石油の輸出関税を引き下げる代わりに地下資源採掘税を引き上げるという「税制マヌーバ」と称する税制改革を実施中であり、今後のその方針に関する発言である。いわく、石油輸出税を2018年からゼロにするというアイディアは財務省から聞いてはいるが、現在のところ政府内で具体案はない。我々(エネルギー省という意味だろう)の見解では、確かに2025年までにはゼロにするのが有益だろう。それは、2025年までにはユーラシア経済連合の単一石油・ガス市場が創設され、本件が差し迫った問題になるからである。ただし、時期に関して言えば、製油所の改修・近代化が完了するまで、すなわち早くとも2021年以降にその方向に進むべきだと考える。大臣は記者団に対しこのよう発言した。 ブログランキングに参加しています 1日1回クリックをお願
引き続き、こちらの記事を抄訳して紹介する。 ◆ ロシア側は、ベラルーシとの妥協点を見出すのは困難と判断し、石油という切り札を使うことを決めた。すなわち、ガス問題に絡めて、2016年第3四半期のベラルーシへの石油供給量を225万t削減した。ガス問題と石油問題をリンクさせることについて、ベラルーシ側は反発した。ベラルーシ政府は、6~8月に石油供給量が160万t低下しただけで、ベラルーシの鉱工業生産が縮小し、GDPが0.3%(1.5億ドル分)下落したと訴えた。ルカシェンコ大統領は交渉が進展しないことを激しく批判、9月20日の連合国家(注:ベラルーシとロシアの統合機関)のグリゴリー・ラポタ国家書記との面談の席で、ロシア側の圧力は我慢ならないと述べた上で、統合プロジェクトへのベラルーシの参加を見直すように政府および大統領府に指示した。ルカシェンコ大統領は、現在我々は統合プロジェクト、とりわけユーラシ
こちらに、石油・ガスをめぐるベラルーシとロシアの対立の経緯に関する記事が出ているので、抄訳して紹介する。少々長いので、何回かに分けて掲載する。 ◆ ベラルーシとロシアは、統合関係にあることを互いに標榜し、法的には単一経済空間にあるものの、またも激しいにらみ合いに突入した。これまでもガス戦争、牛乳戦争、カリ肥料戦争などの対立があったが、先日ベラルーシがロシア石油のトランジットに対する輸送料金を引き上げたことにより、今回の対立はそう簡単には収束しない恐れがある。 天然ガスをめぐる両国の対立が表面化したのは、2016年5月3日のことだった。同日、ベラルーシのヴラジーミル・セマシコ副首相が記者団に対し、ガスプロム・トランスガス・ベラルーシ社(露ガスプロムの100%子会社)が訴訟を起こしたことを明らかにした。ベラルーシの州別のガス会社が2016年1月1日以降のガス代金につき、ガスプロム・トランスガス
最近ベラルーシとロシア間で天然ガス供給価格について意見の隔たりが生じていたが、こちらの記事によると、両国の実務者レベルで新たな価格方式につき合意が得られたということである。従来はドルによる公式で価格が弾き出されていたが、それが完全にロシア・ルーブルによる公式に移行し、ロシア国内価格に係数をかけて価格を算出する。その結果、2017年のベラルーシ向けガス価格は約30%引き下げられ、1,000立米当たり6,000ロシア・ルーブルになる(ドルに換算すると、現状の約132ドルが、2017年には約100ドルになる)。2017年にはロシア国内価格が4,050ロシア・ルーブルで、それに係数1.48をかけて、6,000ルーブルになるわけである。なお、2016年の年末までは、6,300ロシア・ルーブルの固定価格が適用される。その後、ロシア国内価格とベラルーシ向け価格は徐々に収斂していき、ユーラシア共同のガス市
少々時間が経ってしまったが、6月30日の『ヴェードモスチ』に出たこちらの記事の要旨をまとめておく。 ◆ ロシア財務省は、税制マヌーバの深化の検討を続けている。これは、輸出関税をゼロまで低め、その代わりに地下資源採掘税を引き上げるものである。問題は、それがベラルーシとの紛争に繋がることだ。輸出関税よりも地下資源採掘税の課税ベースの方が大きいので、ロシアの国庫への歳入は増えるが、ベラルーシとの関係で問題が生じる。 税制マヌーバは、自動的に原油の国内価格の上昇に繋がり、それは製油所の利益率の激減に直結する。ただ、ロシアの製油所に対しては、原油に対する物品税などのメカニズムを通じて埋め合わせることが可能。問題は、ロシアの原油を加工しているベラルーシの製油所に対しては、ベラルーシ政府が独自に支援をしなければならないということだ。 ロシア・ベラルーシとも加入するユーラシア経済連合内では、原油は輸出関税
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く